ディスカバー・ニッケイ

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福田 恵子

(ふくだ・けいこ)

@fukuda

大分県出身。国際基督教大学を卒業後、東京の情報誌出版社に勤務。1992年単身渡米。日本語のコミュニティー誌の編集長を 11年。2003年フリーランスとなり、人物取材を中心に、日米の雑誌に執筆。共著書に「日本に生まれて」(阪急コミュニケーションズ刊)がある。ウェブサイト: https://angeleno.net 

(2020年7月 更新)


この執筆者によるストーリー

米国で生きる日本人の選択
駐在員としてカナダ、アメリカに暮らした増田義彦さん

2022年3月18日 • 福田 恵子

カナダ永住決断後に… 2014年までカリフォルニアに駐在し、JBA(ジャパンビジネスアソシエーション)の会長も務めた増田義彦さん。カリフォルニアから東京に戻って5年ほど経った頃の増田さんが、日本の新設大学で特別講師を務めることになり、学生向けの紹介記事を書くために取材したことが知り合ったきっかけだった。最初から増田さんの印象は鮮やかだった。私がメールで取材を申し込むと、「今、ニューヨークの空港で乗り換えのために待機中なので、電話で取材を受けられます」と、彼は…

1995年渡米、サンディエゴで介護ホーム経営する磯聖子さん

2022年3月4日 • 福田 恵子

30代後半での離婚が転機に ロサンゼルスにあった介護施設、敬老の数年前の売却のニュースは大きな注目を集めた。日系人や日本人の引退者が終の住処として入居の申請をし、ウェイティングリストには大勢の名前が並んでいた。その人気の秘密は日本食が出され、施設内で日本文化に興じるクラスが開催され、何より日本語を話す入居者同士やスタッフとの交流があったからだ。この施設が米系不動産会社に売却された今、日本人の引退者は一体どこで老後を過ごせばいいのか、将来を重ね合わせて不安になっている人…

アメリカの日本語媒体
第10回 1975年から2010年まで発行・日系文化を育む雑誌『TV FAN』

2022年1月10日 • 福田 恵子

日本語テレビ番組を紹介 私が初めてフリーランスのライターとして活動を開始したのは2003年、原稿を書かせてもらった雑誌の名前は『TV FAN』だ。以降、同誌の最後の発行人となった竹内浩さんが2010年に発行を止めるまで原稿を書かせてもらった。そして休刊後、日系のイベントに行くと、「『TV FAN』はもう発行されないのですか?」と読者から度々質問された。あれから11年経ち、今はもうさすがに聞かれることはなくなったが、質問されていた頃は「『TV FAN』は随分と熱心な読者に支…

アメリカの日本語媒体
第9回 2000年開設『びびなび』全米33カ所、世界展開のオンラインメディア

2021年12月27日 • 福田 恵子

参加型の媒体  これまで本シリーズでは、全米各地で発行されている新聞や雑誌など紙媒体の編集責任者に取材してきた。しかし、インターネット社会の今、紙媒体以外に、オンラインのみで運営している「日本語媒体」にも焦点を当てるべきだろう。この原稿を書いている『Discover Nikkei』自体もまたオンライン媒体だ。オンライン媒体は、世界中どこからでも見られること、修正が必要な時にすぐに対応できること、さらには情報を見ている側もコメント欄に書き込むことで双方的なやりとり…

米国で生きる日本人の選択
数カ国での生活経てオーストラリアへ—広美・アッシュモアさん

2021年12月13日 • 福田 恵子

32年ぶりの日本 エミー賞受賞作で、ダウン症の若者たちの等身大の生活を描いたリアリティーTV番組「Born This Way」。長女がそのメインキャストの一人であり、また自身も同作に出演していた広美・アッシュモアさんは、17年間暮らしたロサンゼルスから2019年、日本に引き揚げた。しかし、その日本を終の住処とはせずに、22年、夫のスティーブンさんと共にオーストラリアに移住しようとしている。このシリーズでは、「アメリカ永住を決めた人」「長年住んだアメリカを去って日本に引き揚…

アメリカの日本語媒体
第8回 1984年発行『日刊サン』—LAのコアな読者に支持される新聞

2021年11月22日 • 福田 恵子

ドジャース野茂旋風が転機に 私がロサンゼルスで暮らし始めた1992年当時、日本語新聞『日刊サン』は有料だった。その後、無料紙になったこと、さらにトルネード旋風を巻き起こした、ロサンゼルス・ドジャースの野茂選手の登場で、まだインターネットから情報を取ることが一般的ではなかった90年代半ばに、一気に同紙が身近な存在になったように記憶している。野茂選手がいかに『日刊サン』の救世主だったかを熱く語ってくれたのは、創業者の牧野泰さんから2012年に事業を譲り受けた現発行人の冨山…

アメリカの日本語媒体
第7回 1903年創刊『羅府新報』- ロサンゼルスの有料日系紙

2021年11月8日 • 福田 恵子

英語と日本語の両輪  1903年に創刊された『羅府新報』は今も週に4日、有料紙として発行されている(パンデミック中は週に3日発行)。フリーペーパーなどなかった時代からロサンゼルスの日系社会のために地元のニュース、日本のニュース、そして生活情報を届けてきた同紙には、筆者も渡米直後からお世話になってきた。車がないとどこにも行けないこの土地で、ロサンゼルス生活が長い知り合いから「クラシファイドで車を探せるよ」と羅府新報を渡された。そして、中古車ディーラーの広告を見…

アメリカの日本語媒体
第6回 1990 年創刊『いろは』- ダラス日系社会密着型の月刊新聞

2021年10月25日 • 福田 恵子

地元日系組織との連携 ダラスで発行されている無料の日本語新聞『いろは』の名前を聞くことは度々あった。しかし、カリフォルニア在住の筆者にとっては、どのような媒体なのか、中身を知る機会がなかった。その理由は同紙が地元の日系社会密着型であり、地域外に向けて情報を発信していないからだということが、発行人の上田誠さんの話から分かった。2021年8月現在、電子版の発行はしていない。 『いろは』が創刊されたのは1990年。今から30年以上前のことだ。ダラスの鉄板料理レストランのシ…

アメリカの日本語媒体
第5回 1992年創刊『U.S. FrontLine』 - 全米をカバーする情報誌

2021年10月11日 • 福田 恵子

広大なエリア、幅広い層の読者 これまで紹介してきた日本語媒体は、ロサンゼルス、シアトル、ニューヨーク、サンフランシスコのいずれか、または複数の特定の地域にフォーカスしていたが、今回紹介する日本語の無料誌『U.S.FrontLine』は、日本人コミュニティーが存在する全米の多くの地域に配布されている。 「カリフォルニアのロサンゼルス、サンフランシスコ周辺、ニューヨークの3地域での配布数が最も多く、それ以外にもジョージア州アトランタ、イリノイ州シカゴ、オハイオ、さらに数…

アメリカの日本語媒体
第4回 1999年創刊『週刊ベイスポ』— ベイエリアで愛される週刊紙

2021年9月27日 • 福田 恵子

SFの無料媒体の先駆け 最近、フェイスブック内のコミュニティー、「在米日本人」を覗くことが多い。そのコミュニティー内でよく見かける投稿が、「●●エリアに引っ越します。現地のお勧めの日本語情報誌を教えてください」というもの。南カリフォルニア在住の筆者にとって、それがロサンゼルスの話ならすぐに私からもお勧めの媒体を書き込めるのだが、同じカリフォルニアでもベイエリアの日本語媒体事情には正直疎い。そこで、一方的に傍観者的に見ているわけだが、ベイエリアのお勧め日本語メディアとし…