インタビュー
59年シボレー・インパラ(日本語)
(日本語)ラリーが本当に得意としていたのは、製作方法の見通しを立て、現実的に機能するデザインをすることでした。見た目に素晴らしくても、現実的に製造できないものや、費用対効果の観点から生産できないデザインはたくさんありますからね。
それで思い出すのが、彼が話してくれた1958年製と1959年製シボレー・インパラの違いです。2つには大きな違いがあり、58年製は丸みを帯びていて膨らみがありますが、59年製は、好みではない人もいるかもしれませんが、かなりシャープです。尖った角がたくさん取り入れられていて、大きなテールフィンも付いていました。当時のデザインは全体的にそのような方向性にシフトし、劇的な変化がありました。
でも、ラリーは、デザインの変更に伴う特別塗装のために莫大な費用をかけるのではなく、2つのメタルピースを貼り合わせて角を尖らせ、その縁にクロームメッキか何かを塗ることで、ピースが貼り合わせてあることがわからないよう工夫しました。そうすることで、自然な見た目の、始めからそう作られていたかのような外見になりました。実際は、クロームメッキ加工で隠したのです。とても賢いですよね。ラリーは非常に実用的で、実際的なデザイナーでした。
そんな訳で、ラリーは技術にも通じていました。彼は、デザイナーからだけでなく、エンジニアからも好かれていて、それは珍しいことだったと思います。デザイナーは、自分の世界に突進していくタイプが多く、エンジニアはデザインを機能させなければならないし、時には互いに妥協しなければならないこともありますからね。ラリーは、物事をよりスムーズに実現できるよう、エンジニアに配慮しながら仕事をしていました。
日付: 2011年9月14日
場所: 米国、カリフォルニア州
インタビュアー: アキラ・ボック
提供: 全米日系人博物館、ワタセ・メディア・アーツ・センター