ディスカバー・ニッケイ

https://www.discovernikkei.org/ja/interviews/clips/1302/

コルベット・キット(日本語)

(日本語)ラリーにとってデザインは、見た目だけでなく、機能的であることが重要でした。ラリーは、エアロダイナミクスにこだわり、限界に挑んでいました。そしてそれは、エアロダイナミクスが注目されるようになる前のことでした。ラリーが直感的にその重要性に気がついた時、エアロダイナミクスはまだ他の誰からも注目されることはなく、お金がかけられることもありませんでした。

先にコルベット・キットについて話しましたけれど、ラリーはとても良い仕事をしました。その時彼はゼネラルモーターズ所属ではありませんでしたが、風洞でテスト運転をさせてもらうことがありました。風洞でのテストはかなりお金がかかるんですよ。テストを経て、ラリーは、実際に空気抵抗係数を下げることに成功しました。

そこで問題が起きました。例によってラリーは、成果こそ上げましたが、デザイナーグループを怒らせてしまいました。彼らはラリーを押しのけ、上層部のところに出向き、こう言いました。「新しいコルベットを作らせてください。我々は現在のコルベットを空気力学的に改良することはできません。」するとラリーは、独立した立場にありながら、今のコルベットでもキットを付ければ数値を下げることができると言わんばかりに、自作のエアロダイナミクスキットを持って現れたのです。まずいですよね。


日付: 2011年9月14日

場所: 米国、カリフォルニア州

インタビュアー: アキラ・ボック

提供: 全米日系人博物館、ワタセ・メディア・アーツ・センター

語り手のプロフィール

ロン・クスミさんは、アナハイムの高校を卒業後、カリフォルニア工科大学ポモナ校で学位を取得し、その後、日産や三菱など、自動車業界で20年間働きました。ロンが有名デザイナーのラリー・シノダと出会ったのは、日産でアルミの合板ホイール開発プロジェクトに携わっていた時でした。ロンは、プロジェクトに関するラリーの簡潔なコメントを聞き、彼のスタイルと機能の神髄を見抜く目と非凡な才能に感銘を受けました。2人は、スポーツカーへの情熱を共有する友人となりました。ロンは、過去15年に渡り、カリフォルニア州ロングビーチで独立系撮影所を経営し、ケーブルテレビのための番組の構成、プロデュース、監督をしています。(2012年9月)

グレース・アイコ・ナカムラ

収容所でラリーが椅子をデザイン(英語)

カーデザイナー、ラリー・シノダの姉

グレース・アイコ・ナカムラ

ラリーの釣りの腕前(英語)

カーデザイナー、ラリー・シノダの姉

グレース・アイコ・ナカムラ

ラリーの危険なカーレースに対する母の反応(英語)

カーデザイナー、ラリー・シノダの姉

グレース・アイコ・ナカムラ

ラリーとクリントン大統領(英語)

カーデザイナー、ラリー・シノダの姉

グレース・アイコ・ナカムラ

コルベットの殿堂(英語)

カーデザイナー、ラリー・シノダの姉