(英語) ある意味、僕らは両親の夢の代行者だった訳です。親たちが叶えられなかった夢そのものに、子供たちが置き換えられたんですね。強制収容所に送られ人種差別を受けることがなければ叶えられたであろう自分自身の姿を、僕ら子供たちに投影しているんです。だから子供たちは、成功するようずいぶんプレッシャーをかけられていたと思います。まずそれが1点目です。
2点目はいわゆる隠れた希望で、それは希望であり必要性ですね。「自分の子供を素晴らしい人間に育て上げ、自分たちは価値あるアメリカ人だということを白人たちに証明しよう。」という思いが希望であり、これはうっすらとではあるけれど存在していた感覚ですね。そして必要性は、「あなたたちは特別でなくてはいけない。他のみんなよりも、倍の成功を修めなさい。もしそうなれなかったらまた収容所に送られしまう。」という思いですね。そしてそれを具体的に口にすることはなくても、日系アメリカ人たちが成功しなければならないと潜在的に思っているのを、僕もなんとなく感じていました。日系人は少しの間違いも犯してはいけない、政治問題に関して目立った発言をしたり、学校の成績が悪かったり、そういうことは全てとんでもないことだ、という訳です。収容所の経験が、日系の自分たちがこの国に安全に留まるためには確実に成功していなければならない、という考え方を強固にしたんですね。
日付: 2003年2月8日
場所: 米国、ワシントン州
Interviewer: トム・イケダ、マーガレット・チョン
Contributed by: Denshō: The Japanese American Legacy Project