山口 祐輝

(やまぐち・ゆうき)

1985年生まれ。青森県出身。2008年国際基督教大学卒。09年米コロンビア大学ティーチャーズカレッジの修士課程(教育経済学)修了。在学中より移民問題に興味を持ち、日米移民の教育問題などを研究。10年より民間会社に勤めながらフリージャーナリストとしても活動。

(2011年10月 更新)

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日本社会と日系人の懸け橋として活躍するアルベルト松本さん ―その2

その1>>

◎外国人は情報弱者

――日本の社会に溶け込もうという意識は生まれないのですか。

アルベルト:
どうなんでしょうかね。これも人それぞれですね、特に子どもが学校に行くようになりますと、いろいろ考えるようになるでしょうし、隣人の日本人と情報交換しないとわからないことがたくさんあるわけです。外国人は情報弱者なのですが、92年か93年ごろぐらいから国も地方自治体も多言語で情報を出すようになったのです。外国人がどんどん増えて定住するようになったからなのですが、でも、彼らはそうした情報をあまりきちんと読んでくれませんでした。

――どうして読まないのですか。

アルベルト: 一つは、行政がつくる生活ガイドブックみたいなものは、案外読みにくいという要素があったのです、特に初期の段階は。イラストを入れるとか内容をもっと工夫するとか……、保険、税金、賃貸方法、等々についてワンフレーズとは言わないまでにも ...

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日本社会と日系人の懸け橋として活躍するアルベルト松本さん ―その1

「根性の人」。そんなイメージを抱かせる人である。1962年にアルゼンチンで生まれた日系二世。名門、サルバドル大学政治国際関係学部を1988年に卒業した。学生時代にマルビナス戦争(フォークランド紛争)に従軍し、英軍と戦った経験もある。

1990年に国費留学で来日、横浜国立大学で修士号を取得した。その後旧労働省の外郭団体の外国人相談員を務め、いまはスペイン語の通訳・翻訳、国際コンサルタントとして日本社会と日系人コミュニティの橋渡し役を務めている。「日本のシステムの中でどういうところを狙えば自分たちが注目されるか、自分たちが少しでも活躍し、日本の社会から評価されるところを考えろ」。アルベルトさんは日本で暮らす日系人の同胞によくこう言う。そして、「賢く生きなければならない」と説く。アルゼンチンから日本に生活の場を移し約20年が過ぎた。二つの文化、二つの祖国を持つアルベルトさんに自らの生き方を含め ...

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