ディスカバー・ニッケイ

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この偉大な自由の地で:オレゴンの日本人開拓者たち


2017年10月23日 - 2017年12月11日

1993年、全米日系人博物館は、同博物館の最も初期の展示会の一つである「この偉大なる自由の地で:オレゴンの日本人開拓者」を開催した。同博物館がオレゴン歴史協会およびオレゴンの日系アメリカ人コミュニティと提携して作成したこの展示会は、1890年から1952年までのオレゴンの日本人開拓者の初期の苦闘と勝利を物語るものである。残念ながら、この展示会はインターネットが一般的に使用されるようになる前に開催されたため、この展示会に関するオンライン資料は乏しく、一世の歴史全般に関するオンライン情報も同様である。

そこで、ディスカバー・ニッケイは、展覧会のカタログエッセイ全文を、付随写真とともに再版できることを嬉しく思います。エッセイは、オレゴン州への最初の日本人移民の旅を、1880年代の到着と初期の苦難から、日本人農村の発展、第二次世界大戦中の強制収容による混乱、そして戦後の重要な法的勝利までをたどります。展覧会のプロジェクトコーディネーター、ジョージ・カタギリの言葉を借りれば、「急速に消えつつあった私たちの両親や祖父母の物語を保存する」努力の一環として、エッセイを章ごとにここに掲載します。

展覧会カタログは日系アメリカ人国立博物館ストアで購入できます。



このシリーズのストーリー

第2章 オレゴンにおける初期の日本人生活

2017年10月30日 • 東 栄一郎

ホップ摘み作業員として働くそれは不可能だ日本への帰国本多風月1 1910 年以前、オレゴンの日系人人口の大半は、粗末な環境で暮らす男性労働者でした。当初、彼らのほとんど、あるいは全員がアメリカに移住したのは定住のためではなく、日本にいる家族のために働いてお金を稼ぐためでした。これらの人々にとって、ポートランドは季節労働を終えると戻ってくる一時的な家でした。次の仕事が見つかるまで、彼らは日系ホテルに泊まり、安いレストランで食事をしました。景気が悪くなると、真っ先に苦しむのはこ…

第1章 — 一世がオレゴンに到着

2017年10月23日 • 東 栄一郎

オレゴンにおける一世開拓者の歴史、1880年~1952年1843年から1860年にかけて、25万人以上の開拓者がオレゴン・トレイルを越えて西へ向かう旅を始めました。1859年にオレゴンはアメリカ合衆国の州となり、1880年代に日本人移民が到着した当時はまだ未開発の森林と未開の農地がある若い州でした。一世と呼ばれる第一世代の日本人移民は、他の開拓者と同様、新しい環境で生き残るために苦労しました。他のほとんどの移民とは異なり、一世はアメリカの帰化法で「市民権を取得できない外国人…

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このシリーズの執筆者

アラン・チャールズ・コース・ターム・チェアの称号(ペンシルベニア大学の優れた歴史研究者を称するために与えられる)を得たペンシルベニア大学の史学及びアジア系アメリカ人研究の助教授。著書として、「Between Two Empires: Race, History, and Transnationalism in Japanese America」 (Oxford University Press, 2005年) 、ユウジ・イチオカ氏との共編「Before Internment: Essays in Prewar Japanese American History」 (Stanford University Press, 2006) がある。また、現在デビッド・ヨー氏と共に「The Oxford Handbook of Asian American History. Between 1992 and 2000」を編集している。過去に全米日系人博物館の学芸員兼研究員を務めた経験があり、カリフォルニア大学ロサンゼルス校からアジア系アメリカ人研究の修士及び博士号を取得。

(2013年 7月 更新)