ディスカバー・ニッケイ

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戦後に始めた輸入業(英語)

(英語)私は終戦直後に(ユタ州からオレゴン州ポートランドに)戻り・・・何か仕事をしなくてはなりませんので、カリフォルニア製陶器の卸売り業者を始めました。カリフォルニアには沢山の小さな陶器工場があったので、それをカリフォルニアから持ってきて販売したのです。オフィスは自宅の地下でした。パッキングから、請求書の作成、集金、セールスマンの採用に致るまで、すべて自分でやりました。

その後イギリス製磁器のカップ&ソーサーを輸入し始めました。磁器のカップ&ソーサーのコレクションは当時流行っていましたが、戦争中に輸入を行っていなかったため非常に数が少なかったのです。磁器の輸入販売を始めたきっかけは、ユタ出身のセールスマンの一人デボンハム氏、シャーリー・デボンハムが、お客様からイギリス製磁器のカップ&ソーサーがないかと問い合わせがくると教えてくれたことです。「いいことを聞いた!」と私は早速図書館に出掛け、イギリスの磁器工場のリストを探し、工場に手紙を送りました。最初は「まあ、ひとつぐらいは売ってくれるところがあるのではないか」と考えていましたが、実際には5つの工場から品物を送ってくれるとの返事がきたので、始めることができたのです。それでも(輸入された品物の)数は足りませんでした。そして私は全米にこれを売り始めました。(イギリス製磁器の輸入販売は)ここから始まったのです。

やがてポートランドのダウンタウンにある小さな倉庫に移り、そこからまた事業は大きくなっていきました。そして社名を「Norcrest China Company」に変更し、その後日本からの輸入を開始しました。日本から輸入をし始めた当初は(商品に)「Made in US Occupied Japan(米国占領下の日本製)」と表記しなければなりませんでした。


ビジネス 経済学 輸入品 経営

日付: 2005年12月8日

場所: 米国、オレゴン州

インタビュアー: アケミ・キクムラ・ヤノ

提供: 全米日系人博物館、ワタセ・メディア・アーツ・センター

語り手のプロフィール

サム・ナイトウ氏(1921年生まれ)はオレゴン州ポートランドにあるNaito Corporationの社長・代表取締役です。1975年、ポートランド国際空港を拠点にオレゴン産の製品・生産物を取り扱った店「Made In Oregon」を設立しました。以来Made In Oregonは店舗を拡大し、ポートランド、サレム、ユージン、ニューポートに10店舗あります。サムの父は1917年頃神戸の近くの小さな町からイギリス経由でアメリカへ移住しました。一家は、1921年ポートランドで輸入業を始めましたが、第2次大戦勃発を機に人種差別などを経験しました。1942年、当時オレゴン大学の学生だったサムは、「非愛国者」として春学期の途中で退学を余儀なくされます。ナイトウ一家はユタ州のソルトレイク市へ移動することを決意し、親戚らと合流しました。一方、サムは仕事をしながらユタ大学に通い、そこで将来の結婚相手と出会いました。1945年、ニューヨークのコロンビア大学へ転入・卒業。戦後は、陶磁器の卸業社Norcrest China Co.を設立し、イギリスやアメリカ占領下の日本からボーンチャイナや食器類などを輸入しました。(2005年12月5日).

アントニオ・シンキチ・シコタ

工場労働者から自分のビジネスを持つまでの道のり(ポルトガル語)

日本でブラジルの商品店を営む日系ブラジル人(1962年生)

トム・ユキ

第二次大戦中は父のビジネスパートナーが農業ビジネスを管理した(英語)

三世のビジネスマン(1935年生)