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特別座談会: 四世ビザはどうあるべきか?=日伯交流の将来担う人材育成の枠組みとして=

第10回 ブラジルと日本の緩衝地帯としての日系社会

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【永井】でも日系人が伝統を残すのは何なんでなんしょうね。アジアの人の特徴なんですかね。

【深沢】ブラジル社会のベースとなる欧州文化と「違うから」というのと、僕が個人的に思うんですけど「差別されるほど文化やコミュニティは残る」っていうことじゃないかと。差別されるからお互いの反作用で文化が根ずく、残っていく。たぶん日本に行った日系人は、日本育ちの次世代になったら、酷い差別を日本人から受けなければ「ほぼ日本人」になってると思う。

日系人は血縁ですから、日本人が一番受け入れやすい人ではないかと思います。まったく血縁のない外国人よりも、日本人にとっては受け入れやすい。だから、まずはそういう人たちを中心に受け入れていって、うまく行けばほかの外国人受け入れにも拡大していく。

そして、日本で育った世代の一部がブラジルに帰ってきて、こっちのコロニアを活性化させるという循環が起きることを期待したいですね。

そうすれば、日伯関係のベースとなる日系社会を、両側で常に活性化し続けるような形になりますよね。日伯の間を行き来する人材を中心とする「緩衝地帯」のような日系社会を作る。そこから両国をつなぐような人材が生まれ続けるのが理想ですよね。

【永井】それが一番いい。すでに多くの日系人の家族は、ブラジルにも日本にも親戚がいる状況がある。それを踏まえると、行き来する人たちが前向きに居場所を持てる状況をつくってあげないと。

【深沢】ただ単に、デカセギのせいで家族がバラバラになってしまったとかいうマイナスの面だけに、いつまでも焦点が当たるのは、どんなもんかと。その辺ある程度、長期的な視点、二世代、三世代先を見通すような見方が必要だと思いますね。

少なくとも、在日一世の子供が日本で生まれて大きくなるまで、だから30年とかのスパンで考えていかないと。そうなるともう「移住政策」ですよね。4、5年間とかで結果出すのは不可能です。

【永井】ただ、ブラジルを結構応援している人だとか、あるいはブラジルの人でも、四世以降を無尽蔵に日本に行かせるようにしないほうがいいって意見の人が結構います。「日本語が出来ないと向こうで苦労するから行けないようにしといたほう良い」とか。

【深沢】日本語できたほうが良いですよね。

【永井】日本語ができたほうがいいんですけど、それを制限するかどうかですよね。「自分は日本語出来ないけど、お父さんとお母さんが日本に住んでいるから自分も日本にいきたい」って人もいる。そこらへんの意見の統一が出来てないっていうのもありますよね。

【深沢】わかります。僕らみたいな邦字紙が、今ブラジルではこういうことが決まりました、こういうときはこういう風にしてくださいという情報を日本語で流して、ブラジルで生活していくうえで摩擦が起きないような役割をしてきたと思うんですよね。

日本のコミュニティにもそういうメディアはあるわけで、それが上手に必要な情報を流していけば、日本語が出来なくても最低限の情報は伝えられるはず。

島野さん

【島野】日本にもポルトガル語メディアはある。ただ、間違った情報が結構行っちゃうの。

【深沢】フェイクニュースとかね。

【島野】四世ビザの件もこう、皆が口伝えで半分噂話みたいのがどんどん広がっちゃうと、日系人の側に日本政府に対する抵抗が生じてしまう。悪い方向に捉えて、日本人は我々のことをやっぱり差別してるんだっていう風に。

【深沢】四世ビザ制度を通して、パトリシアさんみたいな人材が次から次へ、100人単位で両側から育っていくと良いですね。まさに両側でコミュニティと現地国の中間層になるような人材が、国境を越えて育成されるようなことになりますね。

しかも、四世ビザが成功して永住権ももらえるようになり、そのシステムが五世、六世にも広がっていけば、日系社会を支える人材の永続的な輩出につながりますね。ちょっと夢のような展開かもしれませんが。

【島野】すでにある程度はいると思うんですよね、日本には。日本で育った四世の子供たちもそうなんですけど、もうすでに日本社会で日本人同様にやっていける可能性がある人たちがいると思うんですよね。

【深沢】あと、今後、日本側でとくに力を入れて欲しいのは、四世が日本の大学に進学できるような支援制度の確立ですね。パトリシアさんの時みたいに、大学進学のためにブラジルに帰るという必要がない時代になることが必要ですね。

続く >>

* 本稿は、ニッケイ新聞(2018年8月31日9月1日付)からの転載です。

 

© 2018 Masayuki Fukasawa / Nikkey Shimbun

Brazil Japan migration nikkei in japan visa yonsei

Sobre esta serie

四世ビザが成功して五世、六世まで訪日就労しながら日本文化を学べるようになるならば、この査証制度は日系社会の将来を左右する大事な制度ではないか――そんな問題認識に基づいて、元デカセギ子弟で帰伯後にブラジルで弁護士になった島野パトリシアさん、デカセギ対応の最前線にいる国外就労者情報援護センター(CIATE)の専務理事・永井康之さんを迎えて、ニッケイ新聞の深沢正雪編集長と座談会を行った。

(※この座談会は2018年6月に実施され、その後の事情の変化を反映するために加筆訂正したもの。ニッケイ新聞からの転載。)