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南米の日系人、日本のラティーノ日系人

経済危機の中の日系人:危機後の雇用と家計設計の是正

世界経済危機の影響受け日本政府は様々な対応策を採用してきた。雇用不安を解消するために、職業安定所「ハローワーク」や各都道府県の労働局、労働基準監督署等の相談窓口を強化し、外国人相談に対しても通訳員を大幅に増強して対応に当たってきた。また、雇用保険未加入者には、その労働者を雇用している企業にも最低加入期間である6ヶ月間を遡って加入できるように配慮し、非正規労働である間接雇用の多くの日系就労者はこれで保護されたのである

それだけではなく、雇用保険受給期間中には「日系人就労準備研修事業」や、いかなる職にも就けず本国へ帰国を希望したには今後三年間再入国できないという一定条件の下「日系人離職者に対する帰国支援事業」という支援策まで実施された。ポルトガル語やスペイン語でもこうした事業の詳細が広報され、外国人労働者の中でも南米の日系人のみがこうした恩恵を受け、今も受けているのである(2009年10月現在)

静岡県や愛知県、群馬県や栃木県等、ブラジル人やペルー人が集住している都市や地域の職業安定所では朝早くから行列ができ、職員や通訳員が対応に追われ、現場では緊張したケースも報告されている。通訳員のレベルが十分でなかったり、各種事業の運営の説明にバラツキがあったりしたが、政府の対応は今までにはない迅速かつ適切であったと評価できる。失業者は雇用保険を受給し、住まいを失った者は公営住宅に優先的に配置され、諸事情によって職に就けない者は生活保護の対象になるなど、日本は先進国の中でもっとも低い失業率でこの経済危機を乗り切っている

こうした状況の中、日系人の雇用が多い自動車産業や家電、電子産業全般、そして公共事業と関連している建設業は大きな打撃を受けた。そのため、日系人たちや彼らに仕事を斡旋してきた派遣会社は、たとえそれが短期・臨時雇用であっても、居住地から離れた地区であっても、きつい仕事であっても、低賃金でも、職種を選ばず仕事に就き、就かせたのである。統計上、平均失業率は5%台で、男性の方が女性より高く、地方新聞の報道によると外国人労働者の失業率は地域よっては15%~20%になったという。昨年12月から今年3月までの非正規雇用の雇止め労働者数は20万人であったと厚生労働省は報告している。しかし、有効求人倍率は逆に外国人や女性の方が高く、もともと不安定雇用に従事している労働力は比較的早い段階で職に就いていることも事実のようである。

今の経済危機は経済が回復しても雇用が創出されない側面があり、製造業の在庫調整や建設業の新規事業が開始されない限り、非常に困難であると各方面の専門家が指摘している。日本の場合、サブプライム問題のツケより過剰生産体制、過剰在庫と供給、過剰投資が問題になっており、労働力も過剰になっている分野が多い。慢性的な人手不足状態にある職種があるというが、むしろ労働市場内のミスマッチが大きな課題になっているのである

ここ数ヶ月間、日系就労者の場合、主にペルー人については少しでも職のある地域に転居したり、単身で親族や知人宅を転々として「国内出稼ぎ」に出たのだという。どこの日本語教室も大繁盛で、ようやく日本語習得に対する危機感が芽生えてきたようである。しかし、その程度の日本語力ではスキルを高めるための職業訓練プログラムを受講できないし、相当の自主努力なしにはより安定した仕事には就けない。介護や農業等、すべての職種には少なからず資格が必要であり、簡単な講習であっても日本語の理解力なしには受講も合格もできない

日系人たちは、これまでのぬるま湯体質から脱出しなければならない。現実を直視し、自分たちが発揮できる能力とその限界を自覚しなくてはならない。また、これまでの楽観的なライフスタイルも改めねばならない。しかし、平均3千万円のマンションや高価な車をローンで購入してるものも多く、ほとんどの場合、毎月のローン負担が家計収入の40%を超えているようだ。家計の運営にはかなり問題があり、職を失うと次の月からローンが払えないという状況が目立っている。貯蓄なしには将来設計はおろか、子弟の教育にも財源がまわらない。

今回の危機は、今後の日本での生活スタイルそのものを考える絶好のチャンスであると同時に、自分たちのミスマッチを是正する時でもある。


注釈
1. 外国人雇用対策のサイト(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/gaikokujin.html
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/gaikokujin15/index.html

2. 本来であれば雇用された段階から労災保険と雇用保険に加入しなくてはならないが、外国人を派遣している派遣会社すべてがこうした義務を遵守しているわけではないため、行政としてもかなり迅速に対応したことで多くの失業者が救われたと言える。

3. 就労準備研修とは日本語の習得であり、再雇用を容易にすることが目的である。 5千人分のために10億円が充てられている。帰国支援事業については一部の外国人や識者、メディアから批判が出たが、その広報や説明不足が多くの誤解を招いたとみられ、就職が非常に困難になった者はこの助成金を申請しはじめている。この段階で、ブラジル人が13.000人、ペルー人が537人程度となっているが、経済情勢が回復しなければもっと増える可能性があるとみられている(2009年10月末現在の統計)。

4. 日本は5%代、欧州は7〜8%、アメリカがほぼ10%である。欧州の中でも南米移民が多いスペインでは現在18%超である。南米諸国は平均8.5%である。

5. 食品加工が主のようであるが、魚介類の加工、農林業の補助業務などである。これまで多くの外国人女性は夜勤の弁当会社に勤めていたが、そうした職種には日本人が増え、かなりの日系人が解雇、または契約更新されなかったという事実もある。

6. このミスマッチは、余っている職種及び業種から不足している分野に労働力が流れないことであり、従事しても賃金や処遇があまりにも悪いため離職率が高い。介護や医療現場、林業、農業が典型的であり、サービス産業全体の構造的な問題である。

7. フォークリフトの資格はポルトガル語でも取得可能のようだが、スキルアップするには最低限の日本語能力が求められる。介護ヘルパー2級には相当の読み書き能力も求められる。

8. 本来であれば、住宅ローンの毎月負担が家計の30%が目安である。日系人の場合購入時に既にローン総額が年収500%を超えていることが多く、この段階から債務超過予備軍になっている。

© 2009 Alberto J. Matsumoto

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Sobre esta serie

日本在住日系アルゼンチン人のアルベルト松本氏によるコラム。日本に住む日系人の教育問題、労働状況、習慣、日本語問題。アイテンディティなど、様々な議題について分析、議論。