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七夕飾りのワークショップに本場仙台から来羅府

ロサンゼルスで感じた日本への純粋な思い

ロサンゼルスの日系最大の祭り、二世ウィークで2009年から新たな目玉となった七夕飾り。今年も8月の本番に向けて、ボランティアたちが制作に携わるため、5月14日の週末、リトルトーキョーの日米文化会館前でワークショップが開催された。

このワークショップに七夕祭りの本場、仙台から指南役として駆けつけてくれたのが、鳴海屋紙商事の六代目で統括本部長の鳴海幸一郎さんと、同社七夕企画室の山村蘭子さんだ。

左から鳴海さん、山村さん、ブライアンさん

ロサンゼルスの七夕祭りとの関わりについて聞くと、「最初、ブライアン(ロサンゼルス側の七夕実行委員会のブライアン鬼頭さん)が一人で仙台に来て、紙を仕入れて作り方を習って帰りました。昨年の(ロサンゼルスの)七夕飾りは見よう見まねで作ったようです。そして今年は(南加宮城県人会長の)米澤さんとブライアンから要請を受けて、私たちが初めてこちらにやって来ました」と鳴海さん。

長い歴史を持つ仙台の七夕祭りと、ロサンゼルスの七夕祭りに何か違いは感じるかと鳴海さんに感想を求めると…。

「いやあ、本当にロサンゼルスの皆さんの熱心さにびっくりしましたね。全員、初体験だと言うのにちょっと教えるだけで理解してくれる。レベルが高いですよ。とても素人とは思えません。私も地元の仙台でボランティアをやっていますが、ブライアンはじめ皆さんのコミュニティーへの熱い思いを感じます。そして、日本という故郷への思いが海外に出て離れてしまっているからこそ、純粋なんだと思います。僕ら、日本にいる日本人として恥ずかしいですね。仙台に帰ったら、ロサンゼルスの日系人、日本人の皆さんが団結して、七夕の飾りを手作りしていることをしっかり伝えないといけないと思っています」

地元社会の人々が集まって、手を動かしながらコミュニケーションを図ることこそ「七夕の基本」だと語る鳴海さんが、共同住宅の自治会が企画した講習会でボランティアで教え始めて10年になる。講習会には、お年寄りから小学生までが世代を越えて参加するそうだ。

「おじいちゃんやおばあちゃんが孫と一緒に飾りを作る、そういう対話の場を作ることに少しでも貢献できればという気持ちで取り組んでいます」

南加宮城県人会長の米澤義人さんも一心に制作中(左)

小さなパーツでも皆で協力すれば大きな誇りとなる飾りが完成 

鳴海屋の暖簾は今年で127年を迎える。印刷用の紙やパッケージなどを扱う同社の社員21名中、七夕専門の社員は3名。六代目として生まれた鳴海さんは、物心ついた時から七夕飾りの制作を手伝っていた。今回、一緒にロサンゼルスを訪れた山村さんとのコンビは実に30年になると言う。

「山村さんの娘さんと僕が中学で同級生だったことが知り合ったきっかけ。PTA会長を務めていた山村さんに、僕の両親が『仕事を手伝ってほしい』とお願いして、以来ずっと一緒の仲間です」

山村さんに七夕飾り作りの魅力を聞いた。「紙の断裁、つまりゼロから始まって、最終的に大きな飾りが完成するということですね」。鳴海さんも「印刷の紙だったら、完成品を見た時にうちの会社の紙かどうかはわからない。でも、七夕飾りは二次元、三次元の形として世に出ていくから喜びがあるし、うちの会社が作ったという達成感があります」と付け加える。

実行委員会のブライアンさんにも話を聞いた。「このようなワークショップを、本場仙台から鳴海さんたちを迎えて開けること自体、非常に幸運なことです。ロサンゼルスの日系社会の一員として、どんな小さなパーツでもいいから参加すれば、それが大きな飾りとして完成する。小さな力でも皆が集まれば大きな力になるというコミュニティーの成り立ちそのものです。そして出来上がった飾りを我々の誇りとして感じてほしいですね」

鳴海さんも「七夕飾りはコミュニティーの対話のツールに過ぎません。あくまで皆で力を合わせて作り上げる作業こそが主役」と強調していた。そして、ワークショップが終了すると短い観光をはさんで、仙台の七夕祭りに向けて慌ただしく帰路に就く予定だという両名は、8月13日からの二世ウィークの本番に、完成した飾り付けを見るために、是非ロサンゼルスに戻って来たいそうだ。

仙台から持ち込んだ七夕飾りがロサンゼルスの風に揺れる

* * *

第2回ロサンゼルス七夕祭り
2010年8月13-16日
リトル東京にて開催

参加希望の方は、リトル東京の交番にて七夕飾りの手作りキットを購入できます。交番へお問い合わせください。
307 E. First Street Los Angeles, California 90012. Tel: 213.613.1911

詳しい情報はこちら>>

*写真は筆者提供。

© 2010 Keiko Fukuda

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