ディスカバー・ニッケイ

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鶴田 俊美

(つるた・としみ)

@Toshimin

静岡県浜松市出身。桜美林大学経済学部卒。浜松学院大学日本語教師養成講座修了後、JICA(国際協力機構)日系社会シニアボランティアとしてブラジル国アマゾナス州マナウス市に派遣。2010年から2013年まで西部アマゾン日伯協会を中心にアマゾナス州、アクレ州、ロライマ州、ロンドニア州の日本語教育機関にて活動。帰国後はJICE(一般財団法人日本国際協力センター)の日本語教師として就労準備研修を担当する一方、地元浜松市のFM Haro!で在日外国人も楽しめる日本語とポルトガル語の番組『AMIZADE HAMAMATSU』のパーソナリティとして、またプロフェッショナルバスケットボールチーム『浜松・東三河フェニックス』のアリーナDJとしても活動中。

(2015年6月 更新)


この執筆者によるストーリー

アマゾンのジャングルに観た日系社会
高拓生80周年記念式典

2017年4月12日 • 鶴田 俊美

2010年8月12日。 「せっかく日本から来たのだから、まずビラ・アマゾニアを見学するといいよ。」 JICAの調整員と一緒に初めてパリンチンスを訪れた際、当時の副市長の計らいでビラ・アマゾニアを訪問する機会に恵まれた。ビラ・アマゾニアは、かつて高拓生(日本高等拓殖学校卒業生)とその家族が住み「アマゾニア産業研究所」を経営していた入植地である。彼らは、アマゾンのジャングルの中でジュート栽培を成功させた日本人たちとして知られており、彼らの本拠地であった『八紘会館』という建物…

アマゾンのジャングルに観た日系社会
パリンチンスの日系人 ~その2

2016年7月14日 • 鶴田 俊美

その1を読む >> JICAでのブラジルにおける私の活動内容の一つに、西部アマゾン地域に点在する日本語教育機関への巡回出張というものがあった。アマゾナス州マナウス市を中心にアクレ州リオブランコ市、ロライマ州ボアビスタ市、ロンドニア州ポルトベーリョ市と各州の州都にある日系団体の手伝いをするというものだ。JICAの青年ボランティアが派遣されている場所では、一緒に授業を行ったり、日本文化を伝えるためのイベントを企画したりもした。パリンチンス市は州都ではないが、パリンチンス日伯協…

アマゾンのジャングルに観た日系社会
パリンチンスの日系人 ~その1

2016年7月13日 • 鶴田 俊美

世界各地に奇祭と呼ばれるものは数多く存在するが、アマゾンのジャングルの中にも変わった祭りがある。アマゾナス州第二の都市、人口11万人のパリンチンス市で毎年6月に行われる「ボイ・ブンバ」がそれである。 パリンチンス市までの交通機関は船か飛行機(プロペラ機)。アマゾン川とジャングルに遮断されているため、この街までの陸路はない。正に陸の孤島なのだ。 毎年、ボイ・ブンバの時期になると世界中からこの島に向かって大勢の観光客が押し寄せてくる。街の船着き場には、上流のアマゾナス州マナ…

アマゾンのジャングルに観た日系社会
日本人移民が持ち込んだ野菜 その2

2016年2月17日 • 鶴田 俊美

その1を読む >> 「1960年から1964年ごろまでかな。父と兄たちは野菜売りをしていたんですよ。ぼくはちょうど13、14歳くらいでね。たまに手伝って売っていました。当時売っていたのは、大根、キャベツ。それから、キュウリ。サーレスの仲間(移住者やマナウスの日系人のみなさんはエフェジェニオサーレス入植地をサーレスと呼ぶ)は、苦瓜も売っていて、苦瓜を知らないブラジル人たちに『にがゴーリ』と言いながら売っていました」 「ははは。その当時は、今みたいにキレイな道は…

アマゾンのジャングルに観た日系社会
日本人移民が持ち込んだ野菜 その1

2016年1月13日 • 鶴田 俊美

マナウスのセントロ(下町)にはアマゾナス劇場(Teatro Amazonas)という観光スポットがある。ピンクの壁とブラジルの国旗を模したタイルが張り巡らされたモスクのような屋根が印象的な建物だ。毎年クリスマスの時期になると、このアマゾナス劇場を舞台に市民参加の一大オペラが繰り広げられる。当日はアマゾナス劇場の内部でオーケストラの演奏も行われ、それをバックに地元の歌手がクリスマスソングを歌いあげる。また、毎年趣向を凝らしたパフォーマンスも楽しみの一つ。私が観た2011年のそ…

アマゾンのジャングルに観た日系社会
マナウスで行われている定期的な日本の行事

2015年11月11日 • 鶴田 俊美

ある日のこと。日伯の事務所で仕事をしていたら、御年80歳を超えるアマゾンの生き字引川田さんが声をかけてくださった。 「来週、運動会だからその賞品の買い出しにつきあってくれんか。」 我々は川田さんの車に乗り込み、セントロを目指した。 数日後、市内のゴルフ場マナウスカントリークラブでは熱帯特有の熱い熱い日差しの下、運動会が行われた。参加したのは日系人、日本人、そして近所に住むブラジル人。我々が勝ってきた賞品は無事にそれを心待ちにしていた多くの子供たちの手に届くことになった…

アマゾンのジャングルに観た日系社会
個性豊かな日本語学校の生徒たち

2015年9月28日 • 鶴田 俊美

アマゾナス州マナウスにある西部アマゾン日伯協会(通称:日伯)に日本語教育のシニアボランティアとして派遣された私は、まず毎週行われている約40もの日本語の授業を見学することにした。ひらがなの書き方や読み方に苦戦するものから流暢な日本語で話しかけてくるものまでそのレベルはさまざまだったが、誰もが日本語を日本文化を楽しんで学習する姿が印象的だった。 教室の明るい雰囲気を作る現地の教師陣の努力も彼らの好奇心ややる気に繋がっている。 日本のことをもっと知ってもらいたいという配…

アマゾンのジャングルに観た日系社会
マナウスの日本語教室

2015年8月24日 • 鶴田 俊美

2010年3月からスタートした国内での事前研修を終え、7月1日に成田からニューヨーク経由でブラジルに飛んだ我々日系社会ボランティアは、サンパウロでも一カ月間のポルトガル語現地研修を受けた。この研修が終われば、ついにブラジル全土にある各活動先に派遣され、それぞれの活動が始まるのだ。リオデジャネイロ、カンポグランジ、ブラジリア、フォスドイグアスなどブラジル各地に仲間が旅立っていく。 7月23日。私も国際都市サンパウロの喧騒から離れ、無事にアマゾン地方最大の空港エドゥアルド…

アマゾンのジャングルに観た日系社会
熱帯の街マナウスに行く

2015年6月23日 • 鶴田 俊美

「あった!あった!本当にあったぞ!」 2010年5月。私は神奈川県横浜市にあるJICA横浜の移住資料館にいた。平成22年度日系社会シニアボランティアとしてブラジル国マナウス市に派遣が決まったのだ。南米への派遣前、隊員たちは3カ月の事前研修を行う。私もボリビア、アルゼンチン、パラグアイ、ドミニカ共和国そしてブラジルで活動をする仲間たちとともにJICA横浜の研修センターで共同生活をしていた。毎日4時間から5時間のポルトガル語の授業に移民の歴史、継承日本語とは何かなどさまざまな…

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