インタビュー
ユタ州トパーズの砂塵(英語)
(英語)サンフランシスコの気候はおおむねとても穏やかで、夏なども極端に暑くなったりすることはなく、冬らしい冬もなく、雪が降ることもありません。ですから収容所にもサンフランシスコで着るような服装で行きました。
私たちが行った時は冬でした。いえ、違いますね。トパーズに着いた時は夏でした。アルカリ性の砂塵が舞っていました。そして収容所に近づくにつれ、遠くの方に黒いタール紙のバラックの列が見えました。私は祖父の方を見ました。祖父は中折れ帽をかぶり、黒いコートを着ていました。ベスト付きのスリーピース・スーツも全て黒でしたが、収容所に着いた時には真っ白になっていました。アルカリ性の砂塵にまみれていました。
砂塵が巻き上がると、これは大変だ、中に入らなきゃと気付き、割り当てられたバラックに大急ぎで入りました。中も外と同じくらいひどい状態でした。ただのタール紙で断熱性がほとんどなかったからです。窓を開けて空気の入れ替えをしようにも砂が吹き込んできました。初めての強制収容所は悲惨なものでした。
日付: 2015年8月26日
場所: 米国、カリフォルニア州
インタビュアー: ジョン・エサキ
提供: 全米日系人博物館、ワタセ・メディア・アーツ・センター