インタビュー
コルベットの殿堂(英語)
(英語)ラリーには、ある持論がありました。それは、日中は人工の照明を使わず、自然灯のみをコルベットに当てることでした。昼間はコルベットに照明が当たらないよう、特別にデザインされた灯を使いました。
彼の彫像に関する面白い話があるのですが、彫像はファイバーグラス製で、彫刻家の名前は思い出せませんが、ラリーは彼女に、「もうちょっと髪の毛を増やしてもう少し細身に作ってはどうだろう?」と言ったんですね。コルベット博物館の開館日、ピカピカのコルベットから手を振って降りてくる彫像の姿がお披露目されました。
実は、その写真が手元にあるんですよ。私が一度マンザナールを訪れた時、レンタカー、それもボロボロのレンタカーで来ている若いカップルとマンザナールのゲートで出会いました。そして男性の方が、「私でも知っている人で、どなたかここに収容されていた人はいますか?」と聞くので、「私もこの収容所に居ましたけど、私は有名ではありません。でも、ラリー・シノダと彼がデザインしたコルベットなら聞いたことはあるんじゃないかしら?」と答えました。「ええ、ラリー・シノダもコルベットももちろん知っていますよ」と彼は言いました。
彼がコルベットを所有していたことも、サン・コンピューターズ(サン・マイクロシステムズ)の副社長だったことも、私は全く知りませんでした。当時、サン・コンピューターズは、大手のコンピューター関連会社でした。彼は、私に名前と住所を聞き、いやはや驚いたことに、次のクリスマスに、ラリーの彫像がコルベットから降りるところを写した写真を送ってくれたのです。彼は、会社のジェット機でコルベット博物館のオープニングに駆けつけ、彫像が車から降りところを写真におさめていたのです。
その翌年、確か彼はまた博物館に行ったと言っていたと思いますが、ラリーの彫像がなくなっていたそうです。博物館の人たちも、彫像がどこに行ったのか分らなかったようですが、結局倉庫に入っていたそうです。本当にがっかりですよね。
でも、オープニングの時にはラリー(の彫像)があり、大きなショールームのデスクに座り、彼のデザインしたコルベットシリーズを見渡していました。
日付: 2011年9月9日
場所: 米国、カリフォルニア州
インタビュアー: ジョン・エサキ
提供: 全米日系人博物館、ワタセ・メディア・アーツ・センター