大学卒業と同時に語学留学のため渡米。2002年から09年まで米国ワシントン州シアトルの日系新聞社「北米報知」に在籍。日系アメリカ人・在米日本人のコミュニティーニュースをはじめ、政治、社会、ビジネス、芸術などあらゆるジャンルの取材・記事執筆に携わる。04年からは編集長。帰国後、日本紹介の英字マガジン「WAttention」の編集に参加。現在はフリーのライター、ジャーナリスト、翻訳家として活動中。
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(2013年 7月更新)
この執筆者によるストーリー
第2回 二世兵士の奮闘を語り継ぐ
2013年7月26日 • 稲葉八重子
5月の最終月曜日、メモリアルデー(戦没将兵記念日)は毎年、第二次世界大戦における二世兵士の果敢な戦いぶりと犠牲を回顧する日でもある。シアトルではレイクビュー墓地で終戦1年後の1946年から追悼式典が続くが、二世兵士の高齢化が進むなか、近年は顕彰活動そのものについても模索が続けられている。 慰霊塔の建立 仲間の犠牲を悼む メモリアルデーに日系兵士の死を追悼する式典は第二次世界大戦終戦の翌年から始まったが、『北米百年桜』(伊藤一男著)によると、当時はまだ兵士の遺骸がシアトルに…
第1回 プロローグ:ワシントン州における日系移民の歩み
2013年7月10日 • 稲葉八重子
開国前から始まった日本との結びつき さかのぼること179年前の江戸後期、尾張(現・愛知県)の漁師3人がワシントン州のオリンピック半島に漂着した。その約40年後、年号が明治に変わり、1869年に旧会津藩の武士らがサンフランシスコに渡ったのを皮切りに日本人の米国本土への移住が始まる。 1880年の米国国勢調査では、ワシントン州に日本人1人がいたことが記録されているが、シアトル、タコマ両市への移民は1890年代から増え続け、95年にはタコマ領事館1が誕生。広島、山口、熊本、鹿児島…