ディスカバー・ニッケイ

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橋本 裕美子

(はしもと・ゆみこ)


兵庫県神戸市生まれ、97年よりロサンゼルス在住。日系コミュニティ紙に編集者としての勤務していたが、近年はフリーランスライターとしてローカル情報を 中心に記事を執筆。日本にいたころは、第二次世界大戦時の強制収容所はおろか、“日系人”という言葉さえ、耳にすることもなかった。「日系人の存在を少し でも身近に考えてもらえれば」。その思いで「ディスカバー・ニッケイ」のサイトに寄稿している。

(2008年10月 更新)


この執筆者によるストーリー

生活排水の再利用から誕生した サンフェルナンドバレーの日本庭園「水芳園」 - 今後の継続のために、ぜひ訪問を!

2010年12月28日 • 橋本 裕美子

12月中旬、雨上がりの「水芳園」を訪れました。サンフェルナンドバレー、ヴァンナイズのティルマン下水再利用プラント内にある日本庭園です。 訪問にあたり、前もって電話にてドーセント(ガイド)をお願いしておきました。運が良かったのか、この時間に予約したのは私一人。ドーセントのジュリー・ウーさんと二人で廻ることになりました。 この日本庭園が造られた歴史から始めることにしましょう。 「水芳園」がある下水再利用プラントの正式名称は、「Donald C. Tillman Water Re…

ニッケイ・シニア・ガーデンズを訪ねて -サンフェルナンドヴァレーに生まれた日系高齢者向け住宅で“敬老”精神を実践-

2010年8月27日 • 橋本 裕美子

昨年1月下旬、サンフェルナンドヴァレーのアーレタ市に介護付き住宅施設「ニッケイ・シニア・ガーデンズ」が誕生した。その名の通り、日系アメリカ人の高齢者を主な対象とした施設だ。まだ木々の成長も初々しい「ニッケイ・シニア・ガーデンズ」を訪ねた。 施設を案内してくれたのは、エグゼクティブ・ディレクターのアラン・スライトさん。施設の管理者は日系人と思い込んでいた私は、白人のスライトさんを見て、少しびっくり。日本人らしい先入観だった、ここはアメリカなのだ。 聞けばスライトさんは、この…

40ファミリーズ・ヒストリー・プロジェクト -20世紀初頭のパロスバーデスに住んだ日本人移民・地元図書館が記念写真の40家族の歴史をたどる-

2010年2月24日 • 橋本 裕美子

「写真を見ていて、彼らは誰なのかしらと思ったのです。どの人とどの人が家族なのか、家族をひとまとめにできないかしらと」 パロスバーデス図書館地区(Palos Verdes Library District)の司書、マージーン・ブリンさんは、勤務するペニンシュラ中央図書館の郷土史ルームの壁にかかる、日系人家族たちの写真を見て思いついた。 中央下部に記された写真説明には、漢字で「北米合衆国加州サンピドロ港に於ける農業組合ホール落成式記念撮影 大正十二年十一月弐四日」とある。パロ…

米で指圧師歴29年のベテラン、目時強さん-数々のミラクル施術も 「良くなった」と言われるのが嬉しい-

2010年1月13日 • 橋本 裕美子

アメリカに来て、一般のアメリカ人に普及していることに驚いたもの…スシ、カラオケ、クロサワ、ハローキティ…。そしてもう一つ、シアツだ。リトル東京で「E-Z 指圧&マッサージ」を経営する目時強(めとき・つよし)さんは、1981年からアメリカで指圧師として働き始めた。まだほとんどのアメリカ人が、ツボを押される心地良さを知らなかった頃だ。 アメリカで働き始めた頃は、お客さんはアメリカ人が大半だった。「お客さんには嫌がられました。私が強く押すから嫌だって…

寿司の原点を守り続ける職人 関利彦さん-ロサンゼルス・リトル東京だからこそ追求できる日本の味

2009年10月6日 • 橋本 裕美子

「東海岸で苦労?全然してないけどね」 人懐っこい顔とは、こういう人のことを言うのかもしれない。トシさんは、カウンターの向こうから笑った。「何か苦手なものある?」 リトル東京・全米日系人博物館の3軒隣にあるお寿司屋さん、利寿司(としすし)。カウンターでお寿司を握っているのが、この店のオーナーでもある、関利彦さんだ。誰からもトシさんと呼ばれている。トシさんは、3年前にコネチカット州からロサンゼルスにやって来たばかりだ。 「ニューイングランド地方(コネチカット、NY、マサシュー…

ビバリーヒルズにフローズン・ヨーグルトの店を開いた“大和なでしこ”川島正子さん

2009年7月2日 • 橋本 裕美子

“ビバリーヒルズにお店を開いた日本人の女性オーナー”-お会いする前は、どんなにアメリカナイズされた強い女性なのだろうと、想像していた。ロデオドラ イブのビバリードライブ沿いにあるフローズン・ヨーグルトの店「Sno:la」のオーナー、川島正子さんはそういった先入観を180度転換させる、心穏や かで柔軟性のある“大和なでしこ”だった。 「ずっと長い間エンターテイメントの仕事をしています。イベント(コンサート、スポーツなど)を日本…

日本語を習い始める大人の日系人たち(後編)

2009年4月16日 • 橋本 裕美子

>>前編ロサンゼルスの日系社会を取材していると、3世の方々が日系社会で活躍されていることに気付く。今回もベニスのジャパニーズ・コミュニティ・セン ターの日本語クラスも、日系人の生徒たちはみな3世だった。建国230年のアメリカで4世以上の世代になれば、日系に対する意識は薄れてしまうということ なのか。 3世といっても子どもからお年寄りまで、当然さまざまな世代がいるわけだが、日系社会で積極的に行動する30~50代ならば、その両親(2世)は強 制収容所世代だ。その世代は、日本人の…

日本語を習い始める大人の日系人たち(前編)

2009年4月10日 • 橋本 裕美子

“このほんはいいですね” ケイ・ガーヴィン(川上ガーヴィン香保里)さんが、黒板に大きな字でこう書いた。全部ひらがなだ。この日は、付加疑問文を教えている。 “ぜんぜん、よくありません” 答え方を黒板に書きつづる。 「100%、No という意味です」。ケイさんが英語で説明すると、「もう一回(説明して)!」と生徒から日本語でリクエストの声が飛ぶ。 ここは、WLAのベニス・ジャパニーズ・コミュニティ・センター(12448 Braddo…

南カリフォルニアの日系無料メディア誌/紙

2009年1月8日 • 橋本 裕美子

以前、私はロサンゼルスにある日系無料誌で編集やライターの仕事に携わっていた。私が入社した90年代後半、ミツワ(当時のヤオハン)やニジヤ・ マーケットで手に入る日系無料誌で、今も残るのは「ライトハウス」「ブリッジUSA」「U.S. フロントライン」「TVファン」「日刊サン」くらいだろう。廃刊してしまった無料誌には、「VOGA」「ゲートウエイ U.S.A.」「マジョラム」あたりが思いつく。「USジャパン・ビジネスニュース」という硬派な新聞は買収されて、今は形態を替えている。 今…

日本人が市民権を取るとき(後編)

2008年11月8日 • 橋本 裕美子

>> 前編「私はアメリカ人になったと思ったことはないですよ」リトル東京のパイオニアセンターで「市民権講座」を指導する山口淑子さんは言う。LA地区で唯一日本語の市民権講座を開いて、これまでたくさんの日 本人を「新一世(新アメリカ市民)」に導いてきた。自身も市民権を取得している山口さんの言葉は、ほとんどの「日系新一世」の心情そのまま。アメリカ国籍 を取っても、心は「日本人」のままなのだ。 市民権を取るメリットとして、山口さんが挙げるのは、① 選挙に投票できること、…

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