ディスカバー・ニッケイ

https://www.discovernikkei.org/ja/journal/2011/12/30/contributions-to-copani-3/

ディスカバー・ニッケイ: 2011年第16回パンアメリカン日系人大会(COPANI) への貢献 その3

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パンアメリカン日系人大会(COPANI)

COPANIは、大人と若者向けのプログラムに分かれて開催されました。金曜日に行われたワークショップは、下記5つのフォーラム—1)日系プロフェッショナルと企業家 2)日系コミュニティ 3)日系ユース 4)日系文化 5)日系団体—に区切られていました。土曜日には、2つのフォーラム—1)日系企業家 2)ソフトパワーと日本文化—が行われました。パネリストは、デカセギの現状、ブラジルの太鼓、メキシコの日本語学校の維持と存続、日系プロフェッショナルの役割、といった幅広いトピックやテーマについて議論しました。

ディスカバー・ニッケイワークショップ

ディスカバー・ニッケイは、日系コミュニティ・フォーラムの大人と若者向けセッションでそれぞれ1つずつワークショップを行いました。ワークショップの目的は、個人やコミュニティのストーリーを共有するために、各団体はどのようにディスカバー・ニッケイを利用し、力をあわせることができるかを示すことでした。さらに、日系コミュニティが直面している様々な問題について、日系人の持つ文化的アイデンティティに関するアンケート調査の結果をもとに発表しました。また、ディスカバー・ニッケイ・ウェブサイトでは、個人や団体がイベント情報を掲載するためにアカウントを作成できること、日系アルバムを利用して写真やビデオが共有できること、フェイスブックやツイッター等のSNSを利用して記事の投稿できることなどを説明し、ディスカバー・ニッケイが世界中の日系コミュニティの橋渡しの役割を果たし、未来を見据えたパートナーシップの構築に貢献できることを紹介しました。

私は、過去1年間ディスカバー・ニッケイにボランティアとして参加し、プロジェクトに熱心に取り組むスタッフの皆さんのお陰で大変素晴らしい経験をさせてもらいました。また、メキシコのカンクンで行われた第16回パンアメリカン日系人大会に参加させていただき、多くの人々との対話を持てる素晴らしい機会を得られたことに心から感謝します。年配の世代の皆さんの発表から、彼らの日系コミュニティへの忠誠心や献身的努力、信念ある取り組みが大変素晴らしいものであることを学びました。私たちは、献身的にコミュニティを築き、未来に目を向けてきた先駆者たちに多大な恩があるのです。そして、その先輩の先駆者たちたちと肩を並べるかのように、日系の若者の眼差しの中には、明るい未来へむけての熱い希望と約束の象徴のようなものを見ることができました。世界中の日系人が集結し、類似点や違い、祝うべきことや立ち向かうべきチャレンジについて議論し、この刺激的で充実した環境の下、私たちは団結しました。

私たちの先祖やルーツこそアイデンティティを共にしていますが、日系の文化やアイデンティティは変化し続けています。共に未来を開拓し、協力し合う関係が絶えることはないでしょう。私たちがグローバルネットワークに積極的に参加すれば、日系コミュニティは協力し合い、問題や障害に立ち向かうことができるでしょう。

COPANIに参加したディスカバー・ニッケイチーム

アンドリュー・カーネギーはこのような言葉を残しました。「チームワークとは、共通のビジョンに向かい共に働く能力である。個々の能力を共同体の共通の目的のために投じる能力である。それは、普通の人々が普通以上の大きな結果を手に入れるための燃料である。」「共通のビジョン」は、将来私たちが何に挑戦するかによって決定されます。そしてそれは、国やコミュニティによって異なるでしょう。しかしながら、日系人がチームワークを持って取り組めば、問題の大きさや、規模(コミュニティレベルか、グローバルレベルか)に関わらず、良い結果がもたらされるでしょう。

COPANIは世界中の日系人を、世代を超えて集結させました。各セッションは、大人と若者に分かれて行われましたが、時間に限りがある中でも、幅広い問題に対し様々な視点を交えた議論をするため、両グループ共通の時間が持てればなお良かったのではないかと思います。今後、COPANIだけではなく、コミュニティの中で人々の対話が継続することを願っています。

最後に、思い出に残る素晴らしい大会を開催して下さったメキシコの実行委員の皆さんに心より感謝申し上げます。2013年のアルゼンチン、ブエノスアイレスでの次期大会に万歳を!

© 2011 Lindsey Sasaki

ニマ カンクン メキシコ ディスカバー・ニッケイ インターネット調査
執筆者について

四世のリンジー・ササキは、異文化交流を専門とし、海外移住、エスニックアイデンティティ、ラテンアメリカについて研究しています。中でも、ブラジルとペルーにおける日系ディアスポラと日本におけるラテンアメリカコミュニティに着目しています。特に、日本に渡った日系ブラジル人の大学生と工場で働く労働者の若者が、どのように個人生活を送り、仲間作りをしているか、同時に、民族性とアイデンティティの境界がどのように変容し、ある特定の社会的、経済的、政治的状況に置いて、それらがどのように再形成されているか調査しています。ニューヨーク大学の教員であり、国際教育プログラムの博士候補です。国際関係学を専攻し、スペイン語を副専攻としてポモナ大学の学部を卒業しています。

(2011年12月 更新)

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