ディスカバー・ニッケイ

https://www.discovernikkei.org/ja/interviews/clips/383/

子供の頃描いた絵にみる民族アイデンティティの問題(英語)

(英語)両親の家から、35年から40年前のマニラ封筒が出てきました。その中には、私が小学校1年生から6年生の間に描いたドローイング(素描)が詰まっていました。祖母が全てとって置いてくれていたのです。母は「これを見て。きっと興味があるから」と言ってその封筒を私に渡してくれました。そして中身を全部出してみると、驚きましたね。1年生から6年生の間に描いた絵が全部入っていたんです。

私にとって一番興味深かったのは、家族を描いた絵でした。当時の私は、母を描く時は必ず青い目の金髪にしていたのです。びっくりしましたよ。でも自分がそんな描き方をしていたなんて、今までずっと意識の中にありませんでした。絵の中には父がいて、姉がいて、そして自分もいて、でもこの隣の金髪の人は誰?という感じで。母だったんですね。当時の私は当然ながらいいことをしているつもりだったのでしょう。私は、理想的な母の姿を描きたかったのだと思います。青い目の金髪が理想とされていた時代でしたからね。 そしてそれ以上に興味深かったのは、3年生の時には自分をも金髪で描いていたことです。理想化した母を描くだけでは飽き足らず、数年後には自分自身も青い目の金髪にしていたんですよ。


アイデンティティ

日付: 2003年3月18・20日

場所: 米国、ワシントン州

インタビュアー: アリス・イトウ、マユミ・ツタカワ

提供: Denshō: The Japanese American Legacy Project.

語り手のプロフィール

ロジャー・シモムラ氏の絵画・版画・舞台作品はアジア系アメリカ人の社会政治的な問題を題材にしています。これらの作品の多くは移民として渡米した故祖母が56年間にわたって綴った日記からアイデアを得ています。自作の絵画・版画の個展を100展以上も開催しており、ニューヨークのフランクリン・ファーネス、ミネアポリスのウォーカー・アートセンター、ワシントンDCのスミソニアン協会国立アメリカ歴史博物館などを拠点とし実験的な舞台作品を紹介してきました。また、教育者としても広く認められており、カンザス大学で特待教授(Distinguished Professor)になりました。さらに、アメリカ美術史学会は、4年間に渡る全米12の博物館で開催された巡回展『アメリカン・ダイアリー』の功績を称え、2001年に最優秀芸術作品賞を授けました。

シモムラ氏個人の書類などはスミソニアン協会アメリカン美術古文書館に保管されています。また、ニューヨーク.、シカゴ、カンザス市、マイアミ、シアトルのギャラリーで彼の作品を見ることができます。

*全インタビューはDenshō: The Japanese American Legacy Projectにて見ることができます。

ミツエ・ヤマダ

詩を通して自分を表現(英語)

帰米二世、詩人、活動家(1923年生)

ファン・アルベルト・松本

エスコバールについて(スペイン語)

日本在住の日系アルゼンチン人、二世(1962年生)

モニカ・タイシャ―

ニッケイの定義(英語)

米国在住の日系コロンビア人(1974年生)

サブリナ・シズエ・マケナ

カミングアウトが家族に与えた影響

(1957年生まれ) ハワイ州最高裁判所判事。