第二章「集合所」という強制収容所: 1942年春から秋にかけて (4)
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4. 「集合所」と外の世界をつなぐ
鉄条網に囲まれた中で生活していても、外の世界があると実感できれば、将来への希望を紡げます。ブリードが本や手紙を送り続けたのも、二世の若者が集合所内の学校や図書館の仕事を志したのも、先生姉妹が「サラミと学校を運び続けた」のも、今まで新聞社の掃除をまかされていた高校生を新米通信員にしたのも、「集合所」まで訪ねて来て下さった方も、そう、慣れない収容所内の図書館員に励ましと本を届けた司書の方々も、それぞれのやり方で、子どもたちに寄り添い、子どもたちに外の世界があること、子どもたちを信じて待っている人がいることを伝えたかったのかもしれません。
手紙
先日、ワシントン大…