Discover Nikkei

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Iwao Yamamoto


Professor Emeritus at Ritsumeikan University. Specializes in Japanese American and Canadian literature. Major works include co-authored Reading Contemporary European Literature (Yuhikaku, 1985), co-edited Anthology of Japanese American Literary Magazines, 22 volumes in total and 1 supplement (Fuji Shuppan, 1997-1998), co-authored Postwar Japanese Canadian Society and Culture (Fuji Shuppan, 2003), co-edited Japanese Culture in North and South America (Jinbun Shoin, 2007), and co-translated Collected Works of Hisae Yamamoto: Seventeen Characters and 18 Other Pieces (Nagundo Phoenix, 2008).

(Updated January 2011)


Stories from This Author

Research on Japanese American Literary Magazines: Focusing on Japanese Language Magazines
アメリカ東海岸唯一の文芸誌『NY文藝』―その9/9

Oct. 21, 2011 • Iwao Yamamoto

その8>>4.『NY文藝』の意義『NY文藝』の意義の一つはこの雑誌が日系日本語文学の歴史において、東海岸で発行された唯一の文芸同人誌であったことである。 アメリカの経済と文化の中心地であるニューヨークの日本人・日系人の歴史は決して新しくはない。しかし彼らは文学活動という点では極めて消極的であった。日系文学の歴史はカリフォルニアを中心とした西海岸の文学活動の歴史であったといってよい。このような文学史的状況の中で、戦後、20年間にわたって発行された『NY文藝』は、その後期では不…

Research on Japanese American Literary Magazines: Focusing on Japanese Language Magazines
アメリカ東海岸唯一の文芸誌『NY文藝』―その8/9

Oct. 14, 2011 • Iwao Yamamoto

その7>>(3)評論.随筆カール・ヨネダが随筆と評論をあわせて9編書いているが、それらの特徴は彼の人生の回顧であり、反戦平和と反人種差別の姿勢であり、家族への愛情である。 彼は「訪日余話」(第7号)と「私の羅府時代」(第10号)においてマルクス主義者で労働運動家であった自己の人生を振り返り、「幸徳秋水の在米時代」(第9号)でサンフランシスコにおける日本人社会主義者グループの活動を記録する(「幸徳秋水の在米時代」は後に『在米日本人労働者の歴史』<1967>に収録)…

Research on Japanese American Literary Magazines: Focusing on Japanese Language Magazines
アメリカ東海岸唯一の文芸誌『NY文藝』―その7/9

Oct. 7, 2011 • Iwao Yamamoto

その6>>花江マリオはニューヨークの領事館に勤め、後にペルーの領事館へ転勤している。彼の創作は7編で、他に戯曲も書いている。作品は太平洋戦争に絡むもの、一世と二世の関係を描くもの、南米の日系社会を扱ったものに分けることができる。 「曲芸師」(第2号)と「呪いの果て」(第5号)は太平洋戦争が外国にいる日本人に与えた致命的な影響を描いている。「父と子」(創刊号)は、しばしば日系日本語文学のテーマとなる「帰米二世と父」の問題をニューヨークの黒人街に住む父と子の生活を通して扱ってい…

Research on Japanese American Literary Magazines: Focusing on Japanese Language Magazines
アメリカ東海岸唯一の文芸誌『NY文藝』―その6/9

Sept. 30, 2011 • Iwao Yamamoto

その5>>(2)創作(その2)西茂樹(本名は西岡重幸)(1916‐1989)は太平洋戦争中、アメリカ政府によって捕虜交換要員として中南米諸国から合衆国へ強制移住させられた2,262人の日本人の中の1人である。愛媛県で生まれ、義兄を頼ってペルーへ移住し、1944年、突然逮捕されてアメリカのテキサス州にある収容所に抑留された。終戦、アメリカへの「不法入国者」の身分のまま収容所を仮釈放され、ニューヨークで時計店を開いた。日本で『ケネディー収容所』(1983)を出版している。なお中…

Research on Japanese American Literary Magazines: Focusing on Japanese Language Magazines
アメリカ東海岸唯一の文芸誌『NY文藝』―その5/9

Sept. 23, 2011 • Iwao Yamamoto

その4>>秋谷一郎(1909-)はクリスチャンの帰米二世である。サンフランシスコで生まれ、6歳のとき日本へ送られた。関西学院在学中、内村順也(内村鑑三の弟)、河上丈太郎(後に日本社会党委員長)、賀川豊彦から思想的影響を強くうけた。1931年、徴兵の恐れからアメリカへ帰り、戦時中は陸軍日本語学校で教え、OSS(戦略事務局)に勤務した。戦後、ニューヨークに移住し、家具製作工、『北米新報』植字工を経て、東京銀行ニューヨーク支店に就職した。 この間、日本救援活動、労働運動、反核運動…

Research on Japanese American Literary Magazines: Focusing on Japanese Language Magazines
アメリカ東海岸唯一の文芸誌『NY文藝』―その4/9

Sept. 16, 2011 • Iwao Yamamoto

その3>>3.『NY文藝』の内容(1)創作(その1)あべよしおと秋谷一郎は『NY文藝』の編集と発行に中心的な役割を果たしたが、彼らはまた創作においても重要な存在であった。したがって、まずこの2人の作品について、次に他の同人の作品について、概観しておきたい。 あべよしお(1911-1981)はオレゴン州ポートランドで生まれ、10歳の時に家族と共に父の郷里の岡山へ来た。1936年、早稲田大学を中途退学してアメリカへ帰り、戦時中には連合軍の対日情報部員としてインドへ行った。戦後…

Research on Japanese American Literary Magazines: Focusing on Japanese Language Magazines
アメリカ東海岸唯一の文芸誌『NY文藝』―その3/9

Sept. 9, 2011 • Iwao Yamamoto

その2>>創刊号に掲載された作品の中で創作の占める比率が圧倒的に高く、評論や随筆、詩、短歌は少ない。これが『NY文藝』の特徴で、この特徴は最後まで維持されることになる。 カール・ヨネダと三田穢土が作品を寄せている。カール・ヨネダは帰米二世で労働運動の活動家として日本でもよく知られている。三田穢土は上山平八のペンネームである。「ハリウッドの怪人」といわれた上山草人と女優・山川浦路の一人息子で、1930年代に労働者の生活を詠む詩を西海岸の日系新聞に多く発表し、当時の有力な文芸同…

Research on Japanese American Literary Magazines: Focusing on Japanese Language Magazines
アメリカ東海岸唯一の文芸誌『NY文藝』―その2/9

Sept. 2, 2011 • Iwao Yamamoto

その1>> 2.『NY文藝』の創刊とその後の経過 『NY文藝』は1955年に創刊され、1975年の第11号をもって終刊となった。創刊および発行の継続に中心的な役割を果たしたのが、編集兼発行人を務めたあべよしお(阿部芳雄)(第1-5号)と秋谷一郎(第6-11号)である。共に戦後、ニューヨークに再定住した帰米二世であり、『NY文藝』の創刊時、あべは44歳、秋谷は46歳であった。この同人誌の創刊とその後の経過を、秋谷一郎「十二年の足跡」(『NY文藝』第10号」)をも参考に…

Research on Japanese American Literary Magazines: Focusing on Japanese Language Magazines
アメリカ東海岸唯一の文芸誌『NY文藝』―その1/9

Aug. 26, 2011 • Iwao Yamamoto

はじめに 1955 年、ニューヨークで『 NY文藝』が創刊された。ロサンゼルスで『南加文藝』が創刊される10年前のことである。その第3号に「ニューヨークで発行されるアメリカ唯一の文芸同人雑誌」と記されている。戦後のアメリカで初めて本格的な文芸誌が生まれたのである。 ニューヨークにおける日系日本語文学活動はほとんど知られていない。そもそもそのような活動があったのかどうかさえ不明であった。『在米日本人史』(1940)も『米国日系人百年史』(1961)もニューヨークを中心とす…

Research on Japanese American Literary Magazines: Focusing on Japanese Language Magazines
詩歌とエッセイの文芸誌『ハートマウンテン文藝』 -その5/5

June 24, 2011 • Iwao Yamamoto

その4>>(5)その他詩は全部で25編ありが、素朴なものが多く、完成度の高い作品は極めて少ない。良き指導者に恵まれなかったことがその原因かもしれない。良秋(岩室吉秋)が6編の作品を発表しているほかは、ほぼ一人一編である。季節の風景を歌う作品がもっとも多いが、収容所生活の憂いと悲しみ、収容所生活ゆえの南カリフォルニアへの郷愁、平和を願う心などを歌う作品も目立つ。恋の詩も数編見られる。 H・N生「アラバマの空」と常石芝青「大悲心山」は心を打つ作品である。「アラバマの空」では幽囚…

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