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映像で世界中のウチナーンチュを結びたい —ハリウッド情報番組「エクストラ」エディター: エリック・当銘さん—

人々の熱いエネルギーに感動

2011年10月12日から16日まで、沖縄県の那覇市を舞台に、5年ごとに開催される沖縄の世界ウチナーンチュフェスティバル第5回大会が盛大に開催された。沖縄にルーツを持つウチナーンチュ(沖縄出身者)が世界中から沖縄に渡り、互いに交流することを目的とした一大イベントには、今回、のべ35万人が結集した。

その中の一人が、ロサンゼルス生まれの二世、エリック・当銘さんである。共に沖縄生まれの両親の元に生まれたエリックさんは、子供の頃から親に連れられて頻繁に沖縄に「里帰り」していた。

「私の両親は典型的な日本人でしたが、私自身はあまり日本や沖縄の文化に触れずに育ちました。日系の友人とも沖縄系の友人ともそれほど強いつながりはなく、私の周囲は親をファーストネームで呼ぶような、いわゆるアメリカ的な友達が多くを占めていたのです」

しかし、父親と共に参加した今回のウチナーンチュ大会では、人々の熱いエネルギーを肌で実感し、エリックさんの心は激しく揺さぶられたのだと言う。

「非常に大きな盛り上がりを目の当たりにして感動しました。世界各地から集まった沖縄ルーツの人々が、その土地のスタイルで喜びを表現している様子は実に圧巻でした」

エリックさんは、北米沖縄県人会長と共に、自らアメリカ国旗を持ってパレードのアメリカ・チームの先頭を行くという大役も果たした。

旗を持っている左側の男性がエリックさん。右隣は北米沖縄県人会長の呉屋君子さん、後方には在沖縄米国総領事の顔も見える。

出会いは人生の転機となる

そして、世界中から集まった沖縄ルーツの人々との交流を通じて、エリックさんは、来るべき5年後の大会に向けて、是非自分の技術を生かした形でウチナーンチュ大会に関与したいと考え始めた。

エリックさんの技術、それは映像の編集である。彼の仕事は、ハリウッド情報を毎晩全米に向けて発信しているエンターテインメント番組「エクストラ」のエディターだ。同番組は、1994年の放送開始以来、ロングラン中。人気番組だけあって、日々届く新鮮な素材を、エディターであるエリックさんは1分1秒でも早く編集して仕上げることに全精力を注いでいると話す。

「1本のニュースを1分半や2分の長さにまとめ、その内容を伝えなければなりません。朝の8時半に職場に入り、午後1時までにその日の夜に放送する番組をまとめあげます。それが出来なければ、その日のうちにクビになるのです。常に戦争のような忙しさです」

大学卒業後数年間は携帯電話のセールスを仕事にしていたエリックさんだが、東海岸ボストンの大学に進学する友人の送別会のために作った「グッバイ・ビデオ」が、人生の転機となったと振り返る。

「トム・ハンクス主演の『キャストアウェイ』という映画を覚えていますか。あの映画で、主人公はボールを擬人化して親友のように扱い、心の拠り所にしていました。あのボールをヒントに、ちょっとおかしな人形をボストンに旅立つ友人のガールフレンドに見立て、彼らの出会い、大げんか、そして彼の進学による別れまでを15分の短編に仕上げたのです。友人たちが集まった送別会の席上で上映したところ、皆、最初は大笑いでしたが、最後は感動して泣いてくれました。その時、『自分がやりたかったのはこれだ』と実感したのです」

その後、チャンスをつかんだエリックさんは、6年前に現在の仕事に就くことができた。

エリックさんは、将来的にはプロデューサーとして活躍したいという抱負を抱いている。その夢に近づくために、多忙を極める本職以外に、現在もドキュメンタリー作品に携わっている。さらに、前述のようにウチナーンチュフェスティバルの模様を世界に発信するプロジェクトに関与したいとの希望も持つようになった。時間はいくらあっても足りないだろう。それでも彼はインターネット時代の映像が人々をつなぐ力に期待している。

エリックさんが製作し、世界に発信した映像が、より多くの人の目に触れれば、次回の大会の参加のきっかけにつながるかもしれない。ウチナーンチュ大会は人々の出会いの場である。出会いは人の人生を変える。そしてエリックさんの今はまだ完成していない作品には、沖縄にルーツを持つ人々の出会いのきっかけとなり、彼らの人生の転機となる可能性を秘めているのだ。

© 2012 Keiko Fukuda

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