カリフォルニア、謎の若松コロニー異国で亡くなった悲運、おけいの墓を訪ねて ~ その1

幕末から明治にかけての会津藩をめぐる物語には、どこか同情を誘うところがあり、歴史好きのなかにも会津ファンは多いという。戊辰戦争で官軍(会津では西軍と呼ぶ)につぶされ、極寒の下北半島に斗南藩として減封され辛苦を味わった会津。
「いまも会津の人々には当時のわだかまりがあって、城下町は独特の雰囲気を醸し出しているのだろうか」
などと勝手に思い込みながら5月の連休のあと会津若松を訪れてみると、それはこちらの過剰な反応で、まちはNHKの大河ドラマ「八重の桜」の人気にあやかり、全国各地から観光客が訪れ華やいだ雰囲気だった。
会津のシンボル鶴ヶ城を囲む城址公園には、淡いピンクの桜がまだ残っていた。
ドラマの舞台裏などを紹介するための「大河ドラマ館」をはじめ、周辺には復元された会津武家屋敷、白虎隊士が眠る飯盛山、そして藩士を教育した日新館など史跡、観光スポットは多い。
語り継がれる歴史秘話 ...