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南米の日系人、日本のラティーノ日系人

来日外国人の犯罪データを検証 〜この20年間を検証し、在日南米日系人の状況も考察〜

1990年の入管法改正で南米諸国から多くの日系人が一時的な出稼ぎ労働を目的に来日したが(実際は、80年代の半ばから来ており日本人一世の場合は当然外国人としての記録はないが、二世たちは家族訪問として来日していた)、今や多くがこの日本に定住している。

当初この南米コミュニティー内での犯罪は、不法滞在または不法就労、偽造書類(日系人として成り済ますための偽造行為)といった入管法への違反が中心だったが、次第に窃盗事件も増え、盗品売買、強盗や強盗傷害、そして数件が少ないとはいえ殺人事件も発生した。ブラジル人集中地区では、交通事故による傷害・死亡事件を引き起こした後そのまま同国籍容疑者が海外(本国)逃亡する事件が相次ぎ、治安悪化のイメージが高まり外国籍住民への警戒心が高まった時期もあった。

いずれにしても近年は南米出身者の犯罪件数も減り、徐々にだが治安も外国籍住民へのイメージも改善してきている。

下記は、関係機関(法務省、警察庁等)の犯罪統計の一部を精査し考察したものである。

1.
ここ10年、外国人犯罪件数は減少している。2002年の検挙件数は34,756件で、検挙人員は16,212人だった。そのうち刑法犯違反事件が24,258件で検挙されたのが7,690人だった。入管法や風俗営業法、麻薬取締法違反等の特別刑法犯罪は10,488件、8,522人だった。2011年の検挙件数は17,272件で、検挙人員は10,048人で、2002年と比べると半減している。2012年の速報をみても、前年比8.9%減少し、15,368件9,149人という結果である。

検挙人員を国籍別でみると、中国人39.9%、韓国人10.7%、フィリピン人10.3%、ベトナム人7.1%、ブラジル人5.9%、ペルー人3.3%である。車の盗みではブラジル人がトップで全体の46.7%を占め、空き巣ではペルー人が全体の6.9%で2番目にあるが、こうした順位は常に変化しており、犯罪の種類によって国籍の構成もかなり異なる。

2.
添付の図-1によると、80年代半ばの外国人犯罪の年間総検挙件数は5,000件で4,000人の検挙人員だった。1991年(平成3年)には、10,244件7,270人になり、三年後の1994年にはその倍にふくれあがっている。さらに、1998年には91年の三倍となり、2004年と2005年にピークを迎え47,000件21,000人となった。

図1. 来日外国人 犯罪検挙 推移 (1981-2010年)[クリックして拡大]

この時期、外国人による治安悪化の不安は高まったが、外国籍人口も飛躍的に伸びた時期であり、人口比率からみても外国人犯罪が特に増えたわけではなかった。しかし強盗や殺人事件といった凶悪事件が相次ぎ、多くのメディアがそれを取り上げたため、一部の地域では、外国人の求人が減ったり賃貸アパートへの入居が困難になったというケースも報告されている。

図-2には、1989年から2010年までの刑法犯が凶悪犯、粗暴犯、窃盗犯、知能犯、風俗犯等、罪種別に示されている。例えば、窃盗犯は1991年に4,506件だったが1999年には22,404件となり、2005年には28,525件に増加している。総検挙件数の半分が盗みの犯行である。しかし、2010年には10,478件にまで減少し今も減少傾向にある。

図2. 来日外国人 刑法犯 包括罪種別検挙 推移 (1989-2010年)[クリックして拡大]

3.
窃盗は、空き巣によるものから路上や店での盗み、スリ、自動車盗、車上荒らし(音楽機器や鞄等車の中にあるものを盗む)、強盗等が含まれている。日本人の場合は8割以上が単独犯であるが、外国人の場合は51.8%が複数犯による犯行であることが特徴である(18.6%が2名で、16.1%が3名で、17.1%が4名以上によるもので、48.2%が単独犯)。空き巣では、89.7%が複数犯で刃物か他の凶器を用いるので強盗犯になることもある。90年代の半ばには、ペルー人やコロンビア人の窃盗・強盗が多発し、コミュニティー内では盗品売買が蔓延していた(エスニックメディアを通じて、盗品不買運動や意識改善キャンペーンも行われている)。

しかし、図-3でみられるように、2000年から2010年には、刑法犯(窃盗、傷害、殺人等)では中国人に次いで、ブラジル人が2位を占めている。ピークの2002年から2005年の間は、5,000件から7,000件の検挙件数を記録しており、毎年1,000人が検挙されているが、2010年には半減している。

他方、その10年間で発生した強盗事件についてみると、35.1%が中国人によるものであり、13.5%がベトナム人、11.7%がブラジル人となっている。窃盗についても全体の35.5%が中国人で、21.7%がブラジル人によるものである。自動車の盗みでは、ブラジル人が全体の44.7%であり、パキスタン人が20.8%、ウガンダ人が19.1%である。車上狙いでは、ブラジル人が上位で全体の77%を占めている(中国人17.5%、ペルー人2.4%)。そして、すりでは、ベトナム人35%、ペルー人20%、中国人10%である(2010年)。

図3. 主要国籍別 刑法犯検挙件数 推移 (2000-2010年)

図-4は国籍別の検挙状況だが、外国人犯罪の総件数の37.4%(5,243件)が中国人によるものであり、その内37.2%が空き巣で、19.8%が万引きである。ブラジル人の犯罪件数は全体の18%(2.531件)で、部品狙いが46%、車上狙いが19.4%、そして自動車の盗みが12.2%である。そして、同じ南米のペルー人は、全体の3.1%(430件)で(この水準はここ10年ほとんど変わっていない)、万引き24.4%、空き巣20.5%、そして占有離脱横領(遺失物等自分のものでないものを横領する行為)が8.4%である。

図4. 主要国籍別・罪種別検挙状況 (2010年)

4.
複数の報告書にも指摘されているが、多くの犯罪行為は不法滞在者によるものではなく正規の在留資格を有しているものの行為である。ブラジル人やペルー人の場合、ほとんどが定住者若しくは永住者のビザを取得している。強盗は複数犯によるものでその構成員の入れ替わりも激しい。宝石店等の窃盗・強盗をみると、日本人を含めた多国籍からなるグループによる犯罪が多い。

5.
そして特別刑法犯罪に分類する、例えば風俗営業法違反では、中国人が全体の70%で、ブラジル人が11.8%(売春行為だけでなく斡旋業も含む)である。麻薬関係の犯罪ではブラジル人が全体の17.9%(年間約100人の検挙人員であるが、2006年には179人が検挙され、覚せい剤等の所持、売買及び消費という実体が明らかになった)で上位を占めている。そして、イラン人が14.2%で、フィリピン人が11%である。銃刀法違反では、中国人が36%、ブラジル人17.5%、フィリピン人8.8%である。

特別刑法犯については、この2000年から2010年にかけて年間平均10,000件を超える犯罪が報告されてたが、2010年の検挙数は5,785件5,151人のみだった。その内訳は中国人35%、韓国人14%、フィリピン人12%、タイ人とブラジル人がそれぞれ5%である。

この大人の犯罪行動が未成年者の非行や青少年犯罪にも現れており、921件の刑事事件のうち323件(3割強)がブラジル国籍で占められている。次いで、フィリピン国籍が135件、中国104件、タイ74件、そしてペルー70件である。

また、日本で犯罪を犯しながらも海外逃亡をした外国籍容疑者は705名で(2010年)、韓国人が526人、中国人が296人、ブラジル人96人、フェイリピン人84人である。海外逃亡をする外国人犯罪者は、ほとんどが引き渡し条約のない出身国に逃亡してしまう。そのため、「代理処罰」という非常に複雑な手続きをもって現地で逮捕・起訴し、裁きを受けるケースもある(制度上の違いによって有罪になっても遺族からみると刑が軽すぎるという批判もある)。

それでは、外国人犯罪は日本人犯罪より多いのかという問いである。図-5によると、刑法犯人認知件数から総検挙件数及び検挙人員を絞り込み、実際の外国人検挙件数などを比較すると、ここ10年の外国人犯罪件数は全体の4%ぐらいで検挙人員が2%である。外国籍人口は2%弱なので、人口比率にすると特に外国人の犯罪が突出しているわけではない。

図5. 刑法犯認知件数及び来日外国人犯罪検挙の推移 (1981-2010年)

しかし、野呂夏雄氏の「外国人犯罪に関する統計的分析と共生への課題(第一生命経済研究所研究レポート、2002年10月)」によると、このような分析でもっとも難しいのは調査対象の母数を定めることだという。流動性の高い外国人、不法滞在者か否か、帰国せずほぼいつも同じ地域に居住しているのか、在留資格の種類等によって見方も異なるという。犯罪の種類によっては、正規の在留資格又は永住者であってもその関与度は高く、その傾向はベトナム人、ブラジル人、ペルー人に多く見られる。不安定雇用、子弟の未就学問題等という社会状況が成人と青少年の犯罪率を高めているという指摘もある。

しかし、南米の日系就労者に関していえば、非熟練労働が多いが、直接雇用率も増えており、間接雇用であっても社会保険への加入率も以前よりかなり高い。また、日系人ということで在留資格も当初から優遇されており、今は6割以上が永住者である。雇用が不安定で時給制であっても、極端に低額だとは言えない。日本語研修(就労準備研修という政府の支援事業の対象になっている)や職業訓練も充実してきている。もちろん、社会生活の中でもすべての公共サービスは受けているし、多言語の相談窓口はあり、車や住宅ローンにもアクセスしている。

外国人の犯罪率を詳細に検証するには、国籍別、滞在期間、来日時期、雇用形態や職種、成人と未成年の教育状況(親の教育水準が子弟の未就学問題と非行にどこまで影響しているのか)、所得水準とその構成、失業期間、居住地(公営団地の集住地区か都市部または郊外に分散しているのか)とその地区内での日本人と外国人の人口比率等、各指標を分析する必要がある。そのためには国勢調査の統計も精査しなければならない。

いずれにしても、外国人側ももっと自分たちの多様性と違いを日本というホスト社会にきちんとアピールするとともに、相互理解を深めるための社会統合を実現しなければならない。

アメリカ大陸に移民した日本人は、想像を絶する苦難と差別を体験しながらも移住先の社会の尊敬を勝ち取り認められるようになったが、犯罪に関わったケースはどの国でも希である。その子孫の一部が20数年前からこの日本にやってくることになったが、上記に述べた犯罪率の状況はまだ改善の余地はあり、今重要なのは青少年へ悪影響をはやく食い止めることである。親の意識改革と適切な行動が求められている。

 

注)図-1〜図-5は下記の資料から抜粋したものである。

参考資料:
法務省の各年度の「犯罪白書」
http://hakusyo1.moj.go.jp/jp/nendo_nfm.html

警察庁の各年度の「警察白書」
http://www.npa.go.jp/hakusyo/index.htm 
http://www.npa.go.jp/hakusyo/h24/honbun/index.html  平成24年度白書
http://www.npa.go.jp/toukei/index.htm   警察庁の犯罪統計報告書等

野呂夏雄氏、「外国人犯罪に関する統計的分析と共生への課題、第一生命経済研究所研究レポート、2002年10月
http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/ldi/report/rp0210a.pdf

代理処罰の記事:
http://www.47news.jp/CN/201007/CN2010070801000472.html
http://www.47news.jp/news/2010/10/post_20101007060302.html

 

© 2013 Alberto J. Matsumoto

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Sobre esta série

日本在住日系アルゼンチン人のアルベルト松本氏によるコラム。日本に住む日系人の教育問題、労働状況、習慣、日本語問題。アイテンディティなど、様々な議題について分析、議論。