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南米の日系人、日本のラティーノ日系人

日本の厚労省担当者がリマを訪問〜在日ペルー人の状況を時下に報告

南米諸国から「日系出稼ぎ労働者」が来日し始めてから20数年経つ。その間、数回の経済危機(バブル崩壊、90年代末の不況、2008年のリーマンショック、そしてここ15年間のデフレ経済)や昨年の東日本大震災に見舞われたにもかかわらず、現在では23万人のブラジル人(近年かなり減少)と5.2万人のペルー人がほぼ日本に定着していると言える。

厚労省外国人雇用対策課の名田課長補佐(当時)、ペルー日系人協会を表敬訪問、幹部と懇談。2011.01.10 リマにて

ブラジルのサンパウロには日本の厚労省の出先機関であるCIATE日伯雇用サービスセンター1が存在する。一方、スペイン語圏を代表するペルーにこのような機関はなく、これまで日系就労者に関する政府間交流が、両国間の領事館や外務省以外で行われることはあまりなかった。しかし、2011年1月にはじめて同省の外国人雇用対策課の名田課長補佐が公式にリマを訪問し、現地の日系団体やペルー雇用省を表敬訪問し、日本総領事や元日系就労者、日系弁護士グループ等と懇談した。APJペルー日系人協会が企画したセミナーにはメインスピーカーとして参加した(2011年1月11日実施)。

ペルーはこれまで出稼ぎの送り出し国として知られている。80年代のインフレ、不況、高失業率、テロ等によって、多くのペルー人が仕事と安心を求めてアメリカをはじめ、スペインやアルゼンチン等に移民している(海外には200万人超が居住)。そして、日本にも1990年の入管法改正を機に多くの日系人がやってきたのである。10万人とされているペルー日系社会のその半分が(2011年12月現在52,842人の登録者)日本で生活している。この数字に疑問を持つ者もいるが、理由として多くの日系人が非日系人と婚姻していることや日本で出生した子弟(年間平均500人)も含まれているからだ2。また、90年代初頭「偽装日系人」として入国した者の一部が「在留特別許可」という手続によって正規のビザを取得し、滞在していることも多少関係している3

厚労省外国人雇用対策課の宮田課長補佐と工藤係長、ペルー労働・雇用促進省を表敬訪問。2012.02.15 リマにて

しかし、日系就労者たちがどのような労働市場で働いており、どのような支援策が施されているのかについては本国ペルーではあまり理解されていない。そのため、外国人労働者政策を統括している厚労省 の担当者が、そうした説明も含めて2011年1月(名田課長補佐と桑原課員)と2012年2月(宮田課長補佐と工藤係長)にリマを訪問したのである。

話された概要と筆者の感想を含めると次のような内容である。

  • 2011年10月現在、日本には686,246人の外国人労働者が116,561社に就労している(それぞれ前年比より5.6%及び7.2%増)。その内国籍別では297,199人(43.3%)が中国、116,839人(17%)がブラジル、70,301人(10.2%)がフィリピン、30,619人(4.5%)が韓国、そして25,036人(3.6%)がペルーである。この統計は、外国人を雇用した企業に義務づけられている申告によるものだが、下請け等オートソーシングされた事業所の雇用状況まですべて含まれているか定かではないが、近年かなり信頼度の高い数字として扱われている4
  • リーマンショックや昨年の震災の影響で、ブラジル人はこの3年間で82,000人以上が本国に帰国している(2007年にはピークの312,979人だったが、2011年12月には230,552人(26%減)にまで減少した。うち2.1万人は日本政府の帰国支援事業という制度の下公的資金を受給して帰国している)。他方、ペルー人の減少は7,000人弱(2008年から2011年末にかけて、59,723人から52,842人(11%減))の減少である。こうした減少傾向はどの国籍でも見られるが、ペルーの場合就労人口はむしろこの2年間で23,360人から25,036人に増えている。(労働に従事している人口は増えているが、それには女性や若者が多い)。
  • 派遣会社経由での就労は、ブラジル人の場合は58%で、ペルー人は40%である。フィリピン国籍が32%でその他は20%にも満たない。南米出身者以外はそのほとんどが直接雇用が多いと言える。また、全体の38.7%が製造業、13%がサービス部門、10%が宿泊・飲食業、10%が卸売・小売業、そして6.9%が教育関係(語学の教員等)に従事している。また、半分以上が従業員数30人以下の小規模事業所で働いており、500人以上の企業で働いているものはたったの4.3%である(これは、留学後日本で就労している高学歴者以外のほとんどが、非熟練労働者であることを反映している)。また、24.5%が東京都、12.3%が愛知県、6%が神奈川県、5.8%が静岡県等で就労しており、関東、東海、関西に集中している。その他の県では人口比率から見ても、非常に少ない(ただし、外国人集住自治体では10%以上を占めているところも多々ある)。
  • 日本政府は外国人雇用対策課を通じて2009年から「就労準備研修5」を実施しており、外国人労働者、主に南米日系人を対象に就労に関連する日本語研修及び情報提供を行っている。多くのブラジル人、ペルー人(合計約1.7万人)がこれまで受講しており、今期も3000人規模の受講を予定している。また、平行して技能研修プログラムを設けており、外国人が介護業務にも従事できるように「ホームヘルパー2級」の講座などが行われており、日本語のレベルアップとともに専門的な研修の場も広がっている。

厚労省の担当者は、こうした実態をこれまで二回に及んでリマの日系社会に伝え、今後の労働市場の動向や日本語の習得の必要性、製造業からサービス業への職の移動などについて説明してきた。筆者もその都度、この日本からスカイプ(インターネット通信のテレビ会議システム)を使用してパネリストの一人してそのセミナーに参加し、著名なパネリストたちと有意義な意見交換を行ってきた 。

こうした試みは、両国間の理解促進、ペルー日系社会と日本で形成しつつあるペルー人コミュニティーが互いに現状を把握し、職業訓練や子弟の教育の重要性を意識してもらうことを目的としており、今後の展望を描くにも大いに役立つに違いない。

近年、ペルー経済は好調で将来性の高い国の一つになっているが、20年近くこの日本で生活してきた者の多くは多分これからの人生設計もこの日本を拠点にしていく可能性が高い。そうした時期に日本の行政当局がリマを訪問し、直に日系団体等と対話することは非常に意義のある行動である。

在日ペルー人たちの月刊誌「Mercado Latino」2012年3月号の記事で日本の厚労省がリマを訪問し、日本の労働市場の現状と展望についてセミナーを行ったことが紹介されている。

注釈
1. http://www.jadesas.or.jp/consulta/ciate.html
http://www.ciate.org.br/ (ポルトガル語版サイト)今年設立20周年を迎えた。
2. http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1a.html 厚労省人口動態調査統計
3. 推計でしか分からないのだが、2万にぐらいが偽造日系人「nikkei chicha」が入国したとされているが、その半分以上は摘発によっては本国に送還されており、残りは「在留特別許可」によって日本の留まることができたようである。
4. http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000020ns6.html 当初は5千人規模を対象にし、毎年10億円相当の予算が付けられた。今年度の対象は3千人で、重要な政策の一つである。
5. http://jice.org/jigyou/tabunka_gaiyo.htm 2011年度は、290コースに4,231人が受講した。初年度の2009年には344コースに6,298人が受講、2010年度は459コースに6,288人が受講している。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000284er.html

 

© 2012 Alberto J. Matsumoto

dekasegi Lima nikkei in japan peru

Sobre esta série

日本在住日系アルゼンチン人のアルベルト松本氏によるコラム。日本に住む日系人の教育問題、労働状況、習慣、日本語問題。アイテンディティなど、様々な議題について分析、議論。