ボランティアの声:全米日系人博物館を支える人々

このシリーズでは、ニットータイヤからの資金提供を受け『羅府新報』が出版した冊子「ボランティアの声:全米日系人博物館を支える人々 (Voices of the Volunteers: The Building Blocks of the Japanese American National Museum)」から、全米日系人博物館ボランティアの体験談をご紹介します。

数年前、ニット―タイヤはロサンゼルスの邦字新聞『日刊サン』と共同で全米日系人博物館(JANM)のボランティアをインタビューしました。2014年末、これらのインタビューを小冊子にまとめるべく、ニットータイヤから私たち『羅府新報』に声がかかり、私たちは喜んで引き受けることにしました。JANMインターン経験者の私は、ボランティアの重要性や彼らがいかに献身的に活動しているか、そしてその存在がどれほど日系人の歴史に人間性を与えているか、実感していました。

冊子の編集にあたり、私は体験談ひとつひとつを何度も読み返しました。それは夢に出てくるほどでした。彼らの体験談に夢中になるのは私だけではありません。読んだ人は皆彼らの体験にひきこまれ、その魅力に取りつかれました。これが体験者本人の生の声を聞く醍醐味です。JANMのガイドツアーに参加する来館者が、ボランティアガイドに一気に親近感を抱く感覚と似ています。ボランティアへの親近感がJANMの常設展『コモン・グラウンド』を生き生きとさせるのです。30年間、ボランティアが存在することで日系史は顔の見える歴史であり続けました。その間ボランティアはずっとコミュニティの物語を支えてきました。次は私たちが彼らの物語を支える番です。

以下の皆様の協力を得て、ミア・ナカジ・モニエが編集しました。ご協力いただいた皆様には、ここに厚く御礼申し上げます。(編集者 - クリス・コマイ;日本語編者 - マキ・ヒラノ、タカシ・イシハラ、大西良子;ボランティアリエゾン - リチャード・ムラカミ;インタビュー - 金丸智美 [日刊サン]、アリス・ハマ [日刊サン]、ミア・ナカジ・モニエ)

提供:

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マサコ・イワワキ・ムラカミさん

マサコ・イワワキ・ムラカミさんは、戦時中の収容所生活の苦労話などを両親からほとんど聞かされていなかった。日本軍による真珠湾攻撃によってもたらされたさまざまな困難な状況に対して両親は、子どもたちが心配しないように、なるべく通常通りの生活を保とうとしていたのを、当時8歳だったマサコさんは知っていた。

最近になってマサコさんは、母親が当時トパーズ収容所にいた友だちに日本語で書いた1945年8月15日付けの手紙を発見した。偶然にも、日本の降伏が公表された日だった。そこには、次のように書かれていた。

「日本が戦争に負けたという噂が、あちこちでささやかれています。皆がいろいろ勝手なことを言っているので、何も信じられない状況です」とある。また、裁縫教室とか、子どもたちの学校のこととか、極めて日常的なことにも触れている。しかし、鉄条網が張り巡らされた中での生活に ...

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はじめに

コミュニティ団体の設立初期には、ほとんどの場合ボランティアが関わっています。アメリカの非営利団体を観察すると、歴史や文化、社会貢献や病気撲滅など、団体がどのような分野で貢献しているかに関わらず、また組織の大小に関わらず、息の長い団体は総じてボランティアの多大な支援により活気づけられ、維持されています。ボランティアは各自の能力、経験、指導力、そして時間やお金を――多くの場合それら全てを――捧げ、団体の任務遂行や目的達成のために尽くしています。

『Voices of the Volunteers: The Building Blocks of the ...

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