ディスカバー・ニッケイ

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世界のなかの日本と世界


2010年7月28日 - 2010年11月19日

咸臨丸がアメリカに渡ってから150年、日本が近代社会へ移行してからいままで、多くの日本人が世界でその足跡を刻んできた。日本の遺産を引き継ぎながら、もうひとつの国や文化を受け入れて生きる。国家という枠組みを超えて日本とつながりをもつ人たちの世界をアメリカを中心に追い、日本人とはなにか、アイデンティティとはなにかを考える。

- フロリダの日本庭園とコスプレ (3パート)
- フロリダと天橋立 (3パート)
- フロリダと天橋立~ヤマトコロニー先導者と丹後ちりめん (3パート)

*この連載は、時事的な問題や日々の話題と新書を関連づけた記事や、毎月のベストセラー、新刊の批評コラムなど新書に関する情報を掲載する連想出版Webマガジン「風」 からの転載です。



このシリーズのストーリー

フロリダの日本庭園とコスプレ-その3

2010年8月11日 • 川井 龍介

その2>>庭園のなかをコスプレのティーンエイジャーたちが・・・敷地内には黒い瓦屋根の本館と最初にできた平屋の建物がある。本館には、木版や着物、陶器など日本の美術品が展示されているほか、茶室が設えられている。ユニークなのは、畳の間で茶の湯を行っているときに、お茶を点てるその模様を鑑賞できるようにと、開放された部屋の外に階段状の客席がつくられているところだ。 本館内には225人を収容できるシアターもあるし、カフェではお寿司をはじめ日本食が楽しめる。日本の工芸品や贈答品など…

フロリダの日本庭園とコスプレ-その2

2010年8月4日 • 川井 龍介

その1>>入植当時のフロリダに思いを馳せながらその日は金曜日ということもあって、空港内のレンタカー・カウンターは長蛇の列。待つことおよそ1時間余、ようやく三菱のセダンで空港を出たのは午後3時半を過ぎていた。この時期のフロリダにしては、それほど暑くはなくさわやかな陽射しがふり注いでいる。 デルレイ・ビーチまではすぐにハイウェイ95号にのって北上した方が時間はかからないのだが、リゾート地として名だたるフォート・ローダーデールのまちを見ようと、まずは海岸沿いを走るA1Aという道…

フロリダの日本庭園とコスプレ-その1

2010年7月28日 • 川井 龍介

アメリカのフロリダ州と聞いてなにを想像するだろうか。暖かい気候に包まれたビーチリゾートか。それともときどき訪れるハリケーンか。いや、最近ならニュースにもよく登場したケネディー宇宙センターかもしれない。最南端にあるキーウェストと文豪ヘミングウェイを思い浮かべる人もなかにはいるだろう。 そのキーウェストからさらに南のキューバまではわずか90マイル(145キロ)。東は大西洋、西はメキシコ湾に面した半島の形をした州は、同じアメリカの諸州のなかで日本からはもっとも遠く感じる。かつて…

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このシリーズの執筆者

ジャーナリスト、ノンフィクションライター。神奈川県出身。慶応大学法学部卒、毎日新聞記者を経て独立。著書に「大和コロニー フロリダに『日本』を残した男たち」(旬報社)などがある。日系アメリカ文学の金字塔「ノーノー・ボーイ」(同)を翻訳。「大和コロニー」の英語版「Yamato Colony」は、「the 2021 Harry T. and Harriette V. Moore Award for the best book on ethnic groups or social issues from the Florida Historical Society.」を受賞。

(2021年11月 更新)