絆:ニッケイ・ストーリー ~東日本大震災から~
人と人との固い結びつき、それが、「絆」です。
このシリーズでは、2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震とその影響で引き起こされた津波やその他の被害に対する、日系の個人・コミュニティの反応や思いを共有します。支援活動への参加や、震災による影響、日本との結びつきに関するみなさんの声をお届けします。
震災へのあなたの反応を記事にするには、「ジャーナルへの寄稿」 ページのガイドラインをお読みください。英語、日本語、スペイン語、ポルトガル語での投稿が可能です。世界中から、幅広い内容の記事をお待ちしています。
ここに掲載されるストーリーが、被災された日本のみなさんや、震災の影響を受けた世界中のみなさんの励ましとなれば幸いです。また、このシリーズが、ニマ会コミュニティから未来へのメッセージとなり、いつの日かタイムカプセルとなって未来へ届けられることを願っています。
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今、世界中から日本へ向けた、たくさんの支援団体や基金が立ち上げられています。日系による支援活動情報を入手するには、ディスカバーニッケイ のツイッターをフォローするか、イベントセクション をご覧ください。日本への支援イベントについて投稿する際は、「JPquake2011」のタグを付け、震災支援イベントのリスト上に現れるように設定してください。
このシリーズのストーリー
「キルト・プロジェクト」のお手伝いをして
2013年2月4日 • 南部 努
1.全国での展示も終了間近2012年12月30日。この日は、津波で壊滅的被害を受けた岩手県沿岸部の大槌町でキルト展が行われていた。国内での展示も残り2カ所。リンダ・オオハマさんの提唱でカナダ全土から届いたキッズメッセージ・キルトによる復興支援プロジェクトも国内での最終局面を迎えようとしていた。前年6月にキルトが日本に届いてから1年半。目を閉じるといろいろな情景がよみがえってくる。 2.キルトが届いて 2011年6月25日。カナダに住む友人のノーム・イブキさんから1通のメ…
震災後の被災者とボランティアを描いた「草の根」映画 『Pray for Japan』
2012年3月23日 • 福田 恵子
手をつけなかったオニギリ2012年3月14日午後7時、ロサンゼルス郊外にある映画館AMCトーランスの1館は、満席の盛況だった。上映作品は「Pray for Japan」。東日本大震災のその後、2011年の4月から5月にかけて被災地で撮影されたドキュメンタリー映画だ。 上映に先駆けて、友人からメールが届いた。それには「収益全額が被災地に送られる」と書いてあった。これは是非多くの人に見てもらわなければと、ありったけの友人知人に私はすぐにそのメールを転送した。すると私が無知…
震災後の宮城県を訪問
2011年12月15日 • 鈴木 美登里
2011年3月11日14時46分(日本時)、三陸沖を震源に、日本国内観測史上最大マグニチュード9.0の巨大地震が発生、大津波が東北太平洋沿岸地域の町、生活、生命を奪い去り人々の胸に消すことのできない傷痕を残しました。私は宮城県出身でメキシコ在住の画家であり、宮城県人会、メキシコ宮城青葉会副会長も努めております。半年経過しましたが、この東日本大地震のことは深く脳裏に焼き付け決して忘れないようにしたいです。 深夜の緊急電話連絡で事態を知り、インターネット上の報道に釘付けのまま…
在日ブラジル人に感謝の言葉を贈りたい
2011年11月1日 • 石原 進
「日本人として心より感謝の言葉を贈りたい」。この人にひとこと言葉をかけるとしたら、私はこう言うだろう。 神奈川県藤沢市で解体工事などを請け負う会社を経営する茂木真二・ノルベルトさん。3・11東日本大震災の被災地の惨状を伝える報道にいてもたっていられず、6月末までに計5回、日系ブラジル人の仲間と現地入りした。重機を駆使してのガレキの除去、そしてブラジルの肉料理シュラスコなどの炊き出し……。茂木さんは日系ブラジル人を「デカセギ」でなく「生活者」とし…
東日本大震災後の経済的被害と日系人の雇用
2011年5月19日 • アルベルト・松本
まだ暫定的な数字でしかないが、今回の大震災で被災した東北・北関東(茨城の北東部及び千葉の東部沿岸地域)の経済的損失は少なくとも25兆円という推計が出ている(放射能被害賠償額は含まれていない)。これはペルーのGDP国民総生産の2.5倍又はアルゼンチンのGDPに相当する金額である。仮に30兆円と見積もっても日本のGDPの7%に当たる。もっとも被害が深刻だった岩手県の県民総生産は5兆円、宮城県と福島県がそれぞれ9兆円で、合計23兆円ぐらいだが、茨城県を含む(13兆円)と36兆円に…
災害と在日日系人の情報網
2011年5月5日 • アルベルト・松本
今回の大地震は、千年に一度の大災害だという指摘もあるが、マグニチュード9.0という規模の地震は世界史上5番目になるという。地震がおきたのは、3月11日(金)の午後2時46分、その次の日には多くの在京大使館や領事館は同胞支援電話相談窓口を開設し、職員たちは被災者確認及び海外の問い合わせの対応に追われた。 とはいえ、欧州の多くの大使館は退避勧告を出したり、関西方面もしくは隣国に大使館の全部、又は一部を臨時的に移転、又は閉鎖した。多くの外資系企業や国際機関も同様の措置をとり、欧…