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リトル東京歴史協会は、今回が第2回目となる年に1度のショートストーリー・コンテスト(フィクション)を開催し、2015年4月22日、リトル東京のレセプション会場で最優秀賞と最終選考作品を発表しました。昨年度は英語作品のみを対象としましたが、今年は新たに日本語部門と青少年部門を設け、各部門の受賞者に賞金を授与しました。唯一の応募条件は(英語は2,500単語、日本語は5,000字以内という条件の他)、クリエイティブな手法で物語の中にリトル東京を登場させることでした。
最優秀賞受賞作品:
最終選考作品:
日本語部門
英語部門(英語のみ)
青少年部門(英語のみ)
* その他のイマジン・リトル東京ショートストーリー・コンテストもご覧ください:
第1回 イマジン・リトル東京ショートストーリー・コンテスト (英語のみ)>>
第2回 イマジン・リトル東京ショートストーリー・コンテスト >>
第3回 イマジン・リトル東京ショートストーリー・コンテスト >>
第4回 イマジン・リトル東京ショートストーリー・コンテスト >>
第5回 イマジン・リトル東京ショートストーリー・コンテスト >>
第6回 イマジン・リトル東京ショートストーリー・コンテスト >>
その地区一帯は歴史保護地域に指定されていて、古い建物を勝手に倒したり、大きく改築したりできないことになっている。ホテルに続き小さな商店やレストランが並び、その終わりの壁には、歴史建造物指定のエッチングの表示があった。
一街の通りは、三階建て四階建てのビルディングが隙間なくびっしりと並んでいる。建物と建物の間は隙間がほとんどない。一階には食堂や土産物屋、雑貨店、宝石店が並んでいて、二階以上をホテルや下宿屋がしめている。全てが100年以上の建物だ。
やす子が何度も泊まるホテルは、入り口のガラスのドアを開けると、幅の狭い階段だけがあった。二階以上が客室だった。エレベーターがないから、その狭い急な階段をスーツケースを引きずりあげるのに、喘いだものだが、二回目からは下から声をかけると若いフロントの手伝いが飛んできてくれた。「あ、きたきた。ほいほい ...
“Wow! Mom look at that guy juggling so many balls!”
小さい男の子の声が耳をかすめる。まだ練習したての僕のジャグリングに喜んでくれるのはうれしいが、やっぱり少し恥ずかしく、くすぐったいような気持ちだ。そして、またいつものように、リトル東京の街角を人が過ぎゆき、僕は風景の一部になって時間だけが過ぎる。浅黒くなった肘から先がまるで別の生き物のように、目まぐるしく落ちてくるボールを拾いにいく。この時ばかりはカリフォルニアの太陽がもう少し柔らかかったらいいのにと思ってしまう。
身体は、いっぱしのジャグラーの演技をしたまま、僕の心は東京を旅立ち、ここロサンジェルスに来てからの様々な思い出を ...
The white noise of the ocean washed over the shore and reached for the cloudless sky.
Wave after wave.
The surf rolled slowly onto the beach.
Wave after wave.
The foam met the sand, and the sand met the foam.
The wind—
Yukio woke to the sound of his alarm. A monotone digital beep rang out three times before he turned it off and moved to the side of his bed. Half covered, he reached for his bedside lamp and took a moment.
In the dim light, he rubbed his eyes: the clock read “2 a.m.”
He showered quickly ...
Kazuo embraced Mondays like no other, and that was because of its silence. Mondays were sweet, a sweep of semi-peace in the streets of Los Angeles. The typical street-crawlers were in school and the typical tourists at their nine to five jobs, and so Kazuo chose Monday to roam, map, conquer his neighborhoods unperturbed. Mondays were a convenience only when eighty-five of your years had passed and your company along with it. It was nice timing for those who desired solace. The old man had fit this criteria to a tee.
People talked about him, of course; no one who ...