ディスカバー・ニッケイ

https://www.discovernikkei.org/ja/journal/series/dekasegi-story/

デカセギ・ストーリー


2012年6月18日 - 2024年4月18日

1988年、デカセギのニュースを読んで思いつきました。「これは小説のよいテーマになるかも」。しかし、まさか自分自身がこの「デカセギ」の著者になるとは・・・

1990年、最初の小説が完成、ラスト・シーンで主人公のキミコが日本にデカセギへ。それから11年たち、短編小説の依頼があったとき、やはりデカセギのテーマを選びました。そして、2008年には私自身もデカセギの体験をして、いろいろな疑問を抱くようになりました。「デカセギって、何?」「デカセギの居場所は何処?」

デカセギはとても複雑な世界に居ると実感しました。

このシリーズを通して、そんな疑問を一緒に考えていければと思っています。



このシリーズのストーリー

第一話 ケンジンニョはブラジルを発見した!

2012年6月18日 • ラウラ・ホンダ=ハセガワ

新しい学校での初めての日、大変な下痢のため、少年は学校に行けなかった。 母親は心配した。フェイジョアーダがあたったのかと思った。 しかし、少年は内心ではちゃんと分かっていた、どうしてそうなったのか。前の学校の友だちは言った。「向こうはガイジンだけだよ」 「どうしよう?」今までずっと山に囲まれた小さな町に暮らしていた少年は地球の反対側にやってきた。「イラセマばあちゃんの家ではさっぱり分からない言葉でみんなが話す。学校でも同じなのかなぁ」と、とても不安だったのだ。 気持ちを入れ…

ニッケイのストーリーを募集しています! 世界に広がるニッケイ人のストーリーを集めたこのジャーナルへ、コラムやエッセイ、フィクション、詩など投稿してください。 詳細はこちら
サイトのリニューアル ディスカバー・ニッケイウェブサイトがリニューアルされます。近日公開予定の新しい機能などリニューアルに関する最新情報をご覧ください。 詳細はこちら
このシリーズの執筆者

1947年サンパウロ生まれ。2009年まで教育の分野に携わる。以後、執筆活動に専念。エッセイ、短編小説、小説などを日系人の視点から描く。

子どものころ、母親が話してくれた日本の童話、中学生のころ読んだ「少女クラブ」、小津監督の数々の映画を見て、日本文化への憧れを育んだ。

(2023年5月 更新)