アマゾンのジャングルに観た日系社会
筆者である鶴田俊美は多くの日系人が住むアマゾナス州マナウス市にボランティアとして派遣された。地球の反対側で日本人移民の方々が積極的に日本語教育を継承し、日本文化を守る姿を目にしてきた。このコラムでは3年間のブラジル生活で見た日系社会の姿をエピソードを交えて紹介していく。
このシリーズのストーリー
個性豊かな日本語学校の生徒たち
2015年9月28日 • 鶴田 俊美
アマゾナス州マナウスにある西部アマゾン日伯協会(通称:日伯)に日本語教育のシニアボランティアとして派遣された私は、まず毎週行われている約40もの日本語の授業を見学することにした。ひらがなの書き方や読み方に苦戦するものから流暢な日本語で話しかけてくるものまでそのレベルはさまざまだったが、誰もが日本語を日本文化を楽しんで学習する姿が印象的だった。 教室の明るい雰囲気を作る現地の教師陣の努力も彼らの好奇心ややる気に繋がっている。 日本のことをもっと知ってもらいたいという配…
マナウスの日本語教室
2015年8月24日 • 鶴田 俊美
2010年3月からスタートした国内での事前研修を終え、7月1日に成田からニューヨーク経由でブラジルに飛んだ我々日系社会ボランティアは、サンパウロでも一カ月間のポルトガル語現地研修を受けた。この研修が終われば、ついにブラジル全土にある各活動先に派遣され、それぞれの活動が始まるのだ。リオデジャネイロ、カンポグランジ、ブラジリア、フォスドイグアスなどブラジル各地に仲間が旅立っていく。 7月23日。私も国際都市サンパウロの喧騒から離れ、無事にアマゾン地方最大の空港エドゥアルド…
熱帯の街マナウスに行く
2015年6月23日 • 鶴田 俊美
「あった!あった!本当にあったぞ!」 2010年5月。私は神奈川県横浜市にあるJICA横浜の移住資料館にいた。平成22年度日系社会シニアボランティアとしてブラジル国マナウス市に派遣が決まったのだ。南米への派遣前、隊員たちは3カ月の事前研修を行う。私もボリビア、アルゼンチン、パラグアイ、ドミニカ共和国そしてブラジルで活動をする仲間たちとともにJICA横浜の研修センターで共同生活をしていた。毎日4時間から5時間のポルトガル語の授業に移民の歴史、継承日本語とは何かなどさまざまな…