ディスカバー・ニッケイ

https://www.discovernikkei.org/ja/journal/authors/fukuda-keiko/

福田 恵子

(ふくだ・けいこ)

@fukuda

大分県出身。国際基督教大学を卒業後、東京の情報誌出版社に勤務。1992年単身渡米。日本語のコミュニティー誌の編集長を 11年。2003年フリーランスとなり、人物取材を中心に、日米の雑誌に執筆。共著書に「日本に生まれて」(阪急コミュニケーションズ刊)がある。ウェブサイト: https://angeleno.net 

(2020年7月 更新)


この執筆者によるストーリー

アメリカの日本語媒体
第13回 新オーナーに聞く ー ロサンゼルスの日本語ラジオTJS

2023年10月9日 • 福田 恵子

インターネットラジオに  子どもたちを学校に送っていく朝の時間帯、車内で聞いていたのはロサンゼルスの日本語ラジオ局の番組『LAモーニング』だった。その後、下の子どもが高校を卒業すると、日本語ラジオを聞く機会がなくなってしまったのだが、私が知らない間にTJSはインターネット放送に切り替わっていた。インターネット放送にすることで、FMよりも音質が良くなり、高額な電波料金が不要になり、世界のどこからでも聴けるというメリットが生まれた。それを実行に移したのが、2021年…

ハワイの日系弁護士— クリスティーン・A・久保田さん

2023年9月25日 • 福田 恵子

日系人を日本に連れて行くツアーガイドに 親が日本生まれの新一世は別として、日本語が堪能な三世以降の日系アメリカ人に出会ったことがほとんどない。子どもたちが通っていたガーデナの日本語学校で、娘のクラスメイトだった女の子は日系四世。父親が日系人で母親は台湾系アメリカ人だった。母親と立ち話をした時、彼女はこんなことを言っていた。 「夫が日本語を話せると思い込んでいたのに、彼は全く日本語が分からないの。だから日本語学校の宿題の指導は夫に任せれば大丈夫だって思っていたけど、彼はお…

トラックドライバーに憧れて高校で米留学、移民法弁護士の冨田有吾さん

2023年8月18日 • 福田 恵子

階級社会アメリカを体感 日本から渡米し、アメリカに根を下ろして活躍する数多くの新一世に取材してきた。今回、縁があって取材が実現した移民法弁護士の冨田さんの渡米理由はユニークだ。ロサンゼルスで日本語を話す弁護士が所属する事務所として常に名前が挙がる冨田法律事務所の代表の冨田さん、「アメリカで弁護士になる」という夢を抱き留学してきたのかと思ったら、留学を決行したきっかけは「トラックドライバーになること」だったと言うのだ。 「実家は大阪で、お寺に納めるお守りを作る工場を経…

ロサンゼルス七夕フェスティバルを牽引する米澤義人さん

2023年7月26日 • 福田 恵子

継続望むが問題は人手不足 毎年8月開催のロサンゼルスの日系社会最大の祭り、二世ウィークフェスティバルで、2009年以降、会場のリトルトーキョーを訪れる人々の目を楽しませてきたのがロサンゼルス七夕フェスティバルの七夕飾りだ。本場、仙台から送られる大きな飾りは、日系社会の人々のルーツの国である日本の夏祭りを思い起こさせてくれる。 最初にロサンゼルスの七夕祭りを取材したのは開催2年目の2010年のことだった。フェスティバルを前にロサンゼルスに駆けつけた仙台市の鳴海屋紙商事の六…

日本で生まれ育ったイギリス人 — ジョシュア・トムソンさん

2023年7月17日 • 福田 恵子

祖父母の代で渡日 ある時、「You Tube」のお薦め動画に白人男性とアフリカ系女性との対談が上がってきた。薦められるままに見始めたが、気付くとあっという間に26分の動画を見終わっていた。 どこが面白かったのか?まず、動画の発信者の白人男性ジョシュア・トムソンさんもゲストのティファニーさんも日本語がネイティブ級に上手だったこと。そして外見から判断すると明らかに「日本人ではない」二人が実は日本で育っていたこと(つまり日本語がネイティブだということ)。ジョシュアさんの動画か…

アメリカで生まれ育った日系新二世・大卒後に日本で4年半過ごした青山裕美さん

2023年7月3日 • 福田 恵子

新二世っぽさ 日本で生まれ育ち、アメリカに移住してきた私はいわゆる「新一世」だ。そして、私の子どもたちは「新二世」に当たる。しかし、一口に「新二世」と言っても、彼らの日本語や日本文化の適応度はさまざまだ。日本語学校に通ったか、通わなかったか、親が家庭で日本語の会話を徹底していたか、していなかったか、または夏休みに日本の学校に体験入学したか、それともしなかったかなど、親の教育方針、友達関係、環境、経験、そして本人の指向によって、「日本人度合い」は大きく異なる。 青山裕美さ…

日本のアニメと世界のファンをつなぐ — アニメ・エキスポの松田あずささん

2023年6月19日 • 福田 恵子

息苦しかった日本の生活 ダウンタウンのコンベンションセンターを会場に、毎年大々的に開催されているアニメの祭典、アニメ・エキスポ。その規模は北米最大、コロナ禍前の2019年7月に開催された同エキスポでは、4日間で実に35万人以上のアニメ・ファンを集めた。年を重ねるごとに拡大し、認知度を飛躍的に高めている感があるアニメ・エキスポだが、同組織でビジネスディベロップメント担当のバイスプレジデントを務める松田あずささんと知り合う機会があった。彼女がなぜアニメ・エキスポに関わることに…

米国で生きる日本人の選択
41年前に駐在員として渡米後永住権取得・近く日本に永久帰国予定の宮田慎也さん

2023年5月31日 • 福田 恵子

終の住処は日本 オンライン取材させていただいた画面の向こうの宮田慎也さんは満面の笑顔だった。聞けば、入国規制が解除された日本に、ロサンゼルスから4年ぶりに帰国したばかりで、その日本での1カ月の滞在が夢のように楽しかったというのだ。 「今回の帰国の理由は4年帰ってなかったので久しぶりに帰りたいと思ったこと。もう1つは、サービス付きの高齢者ホームの下見をすることでした。2件の施設を見て、世田谷にあるホームに決めてきましたが、問題はまだ空きがないこと。おそらく年内か、来年…

イマジン・リトル東京ショートストーリーコンテスト受賞作品の朗読を担当する声優・佐古真弓さん

2023年5月16日 • 福田 恵子

リトルトーキョーをテーマに創作した日本語と英語のショートストーリーを対象にした「イマジン・リトル東京ショートストーリーコンテスト」は、今年度で10回を迎える。日本語の最優秀作品は毎回、アメリカで活躍する日本人俳優が朗読するのだが、今年は日本の女優、佐古真弓さんがその役を担う。 佐古さんは、スカーレット・ヨハンソンやエマ・ストーンら、ハリウッド女優の吹き替えで知られる第一線の声優でもある。佐古さんに今回の朗読を引き受けた経緯や、リトルトーキョーへの思いなどを聞いた。 …

日本生まれボリビア育ち・アメリカで弁護士になった比嘉恵理子さん

2023年4月24日 • 福田 恵子

  両親はボリビアの「コロニア・オキナワ」育ち 移民法弁護士としてロサンゼルスを拠点に活躍している比嘉恵理子さんとは、某日系ビジネス団体の会報向けに取材させてもらったのが最初の出会いだった。「父親の仕事でアメリカに移ってくる時にビザ手続きがなかなか順調に進まず、非常に苦労した自身の経験を現在の仕事に生かしています」と話す比嘉弁護士からは、「祖父母は沖縄出身のボリビア移民で、私の両親はボリビアで生まれました」という話も飛び出した。 聞けば、比嘉さん自身は、…