砂漠と沼地の『蛍の光』ー 強制収容所の新年

ホリデーシーズンは、特別な結束の時期であり、一年の終わりに喜びをもたらすとともに、一年を振り返る機会となります。第二次世界大戦中に強制収容されていた日系アメリカ人の正月の過ごし方を見ると、伝統行事の大切さと収容所生活への不安の両方が反映されていました。
ほとんどのアメリカ人にとって、ホリデーシーズンの中心はクリスマスですが、日系アメリカ人にとっては、日本の伝統の延長線上にある正月が重要でした(それは多くの意味で今も変わらないでしょう)。戦前は、家族で餅つきをし、かまぼこや漬物といったさまざまなお節料理を用意して祝いました。『羅府新報』や『日米新聞』などの日系アメリカ人による日刊紙は、新年特別号を発行し、短編小説や美術作品の特集を組みました。日系アメリカ人市民同盟の機関誌『パシフィック・シチズン』は、1941年の元旦号に小圃千浦の作品と公民権問題についての解説を掲載しました ...