佐々木 志峰

(ささき・しほう)

オレゴン大学でジャーナリズムを学んだ後、2005年に北米報知入社。2010年から2017年にかけて北米報知編集長を務める。現在も北米報知へ「一石」執筆を続ける。

(2018年7月 更新)  

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初期日系移民の柱、シアトル邦字紙の代表『北米時事』 - 戦前の北米報知の歴史 -

移民コミュニティー形成の中で欠かすことのできない情報共有の場。現在もさまざまなメディア媒体が情報発信の場となり、コミュニティーを支え続けている。シアトルの日系社会が形成された20世紀初期、日本語新聞は日系移民唯一の情報機関として大きな存在感を誇った。

日本郵船会社による新航路が開かれ、領事館もタコマから移転するなど、大きな成長を遂げた1900年前後のシアトル日系社会。コミュニティーの隆盛に合わせ、1890年代後半から次々と邦字新聞、雑誌が創刊されている。その中で最も大きな規模を誇ったのが『北米時事』紙だ。ピュージェット湾地域のみならず、ヤキマ、スポケーンなどノースウエストの日系コミュニティーに支局を置き、各地の活動を伝え続けた。

有馬純達著『シアトル日刊邦字紙の100年』によると、北米時事は「志の高い新聞」、「ゴシップ本位でない硬派の新聞」との評価を得ていたという ...

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