>>その1 今年の第69回二世週日本祭の行事の一環として催された第1回ロサンゼルス「七夕祭り」では、多くの人々の参加と協力で、当初の計画を上回る計250個の飾りを作り上げ、飾り付けることができた。小東京に出現したその見事な景観が、いまだに脳裏に焼き付いている人は少なくないだろう。
それと同時に、飾りの制作などを通じて築き上げられたさまざまな「絆」も、まだ実感を伴う「成果」として残っている。その実感を温めていって、来年の七夕祭りで、さらに多くの「絆」を築くことができるかどうか。南加県人会協議会の元幹事で、三重県人会の筒井完一郎さん(八〇)は、今年の七夕祭りを通じて家族の「絆」を深めた一人。アルツハイマー病の妻、和子さんと二人の名前を入れた飾りも作った。他の県人会の飾りの制作も手伝った筒井さんは「感動、また感動の七夕祭りでした」と振り返りながら、さらに多くの人が参加できる祭りへと、早くも来年に向けて、新たな構想を心に描き始めている。 83個が県人会 筒井さんが七夕祭りに積極的に協力するようになったきっかけは、どちらかと言うと、きわめて個人的なことだった。 七夕祭りは南加県人会協議会と小東京防犯協会、そして二世週日本祭実行員会の3団体の共催で、飾りの制作にはこれら3団体が日系諸団体、日本語学校、日系企業などに広く協力を呼び掛けたが、県人会協議会としては、日本文化の理解と普及…