水野 剛也

(みずの・たけや)

東洋大学社会学部・准教授。ミズーリ州立大学・スクール・オブ・ジャーナリズム博士課程修了(Ph.D.)。専門はアメリカ・ジャーナリズム史、とくに日 系人のジャーナリズム。最近の著書に『日系アメリカ人強制収容とジャーナリズム リベラル派雑誌と日本語新聞の第二次世界大戦』(春風社、2005年9 月)がある。ホームページはhttp://www2.toyo.ac.jp/~t-mizuno

(2008年12月 更新)

war ja

「日系人=人質」説の逆説

戦時強制立ち退き・収容

日本軍による突然の真珠湾攻撃で日米が開戦したことにより、アメリカ合衆国に住む日系アメリカ人は甚大な被害を受けました。日米両国による宣戦布告を境 に、アメリカにとって日本人は名実ともに「敵国人」となりましたが、彼らと同じように、日系人も「危険な敵性外国人」とみなされたからです。

日系人に対する社会の冷たい視線は、まもなく連邦政府による差別的な政策に結びつきました。1942年2月19日、ルーズヴェルト大統領の行政命令 9066号により、当時、西海岸地域に住んでいた12万人近くの日系人たちは、罪を犯したわけでもないのに、強制的に住居を放棄させられ、わずかな手荷物 しか持つことを許されず、内陸のキャンプに閉じ込められたのです ...

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