ニッケイ物語8 — ニッケイ・ヒーロー:私たちの模範となり、誇りを与えてくれる人
ミネ・オオクボ

ミネ・オオクボは、日系アメリカ人強制収容所での体験を記録した画集、『市民13660号』でもっとも良く知られるアーティストです。私がカリフォルニア大学リバーサイド校の学生だった1979年、ミネは私のヒーローになりました。当時20代の若い女性だった私は、第二次世界大戦を生き抜いた“最も偉大な世代”のひとりであるミネの偉業に勇気づけられる思いでした。ミネは、自分の心に従い、堂々と生きていました。女性アーティストとしても、人生においても自らを貫き、困難な経験はミネをより強い人間に成長させました。ニッケイのアイデンティティを持ち続け、日系アメリカ人コミュニティやリバーサイドの原点を決して忘れませんでした。幼い頃から自分の人生で何をしたいのか知っていた、若く意思の強い日系アメリカ人アーティストを見つけたことに、私は興奮しました。女性は結婚して家庭を持つことが当たり前とされていた時代に、何ものにも自分のアートの邪魔はさせないという決意がミネにはありました。
ミネは ...