ディスカバー・ニッケイ

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冷たいご飯 (英語)

(英語) 母は習慣を大切にする人でした。そのうち結婚して貧しい家に嫁いだら、温かいごはんが食べられなくなるからと、娘たちには温かいごはんを絶対食べさせませんでした。だから私はいつも前日の冷ごはんを食べていたんです。母の言ったことは正解でした。結婚した相手は長男で父親がすでに他界していたため、主人が兄弟姉妹4人の面倒を見ていました。案の定、私は冷や飯を食べることになりました。

母は、日本で結婚した時は毎朝3時に起きて畑仕事をしなくてはいけなかったと口癖のように言っていました。また(結婚した頃)母が2杯目のご飯をおかわりすると、お姑さんがめくばせするので、食べるのもままならなかったと言っていました。(私たちが)食事をしていると、母はこの話を何度も繰り返すんです。だから私も食べられませんでしたよ。悪気があって話したわけではないと思いますけどね。

主人と一緒に自分達の家を持ったあとも、私は冷ご飯を食べ続けました。でも主人が怒るんです「今は温かいご飯が食べられるんだから!」と言ってね。私はそれでも冷ご飯を食べ続けました。生活の一部・・・多分習慣になってしまったんでしょうね。主人も私もお茶漬けは好きで、よく(ご飯に)お茶をかけて食べていましたよ。


日付: 2004年2月19日

場所: 米国、ハワイ州

インタビュアー: リサ・イタガキ、クリッシー・キム

提供: 全米日系人博物館、ワタセ・メディア・アーツ・センター

語り手のプロフィール

バーバラ・カワカミ氏は1921年熊本県に生まれました。彼女の家は封建時代からの農家で、そこで350年余りの歴史を持つ旧家でした。ハワイのオワフ島にあるオワフ砂糖農園で育った彼女は、仕立て屋・家政婦として働いていました。しかし、50歳を過ぎた頃、高校進学を決意し、その後テキスタイル・アンド・クロージング(繊維・衣服)の理学士号(BS)とアジア学の文学修士号(MA)を取得しました。カワカミ氏は日本人移民の衣料を専門とするストーリー・テラーであり、学者でもあります。(2004年2月19日)

竹下幸男

日本の印象(英語)

「アメリカ生まれの日本人」・元ビジネスマン。(1935年生)