ブラジルの郷土祭 - 第3回小山6月祭 (Festa Junina)

Enviado por editor el Tue, 06/17/2008 - 18:08

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ブラジルの郷土祭 - 第3回小山6月祭 (Festa Junina)

橘谷 エルナン

一週間近く続いた雨でしたが、この日、嘘のようにきれいに晴れ、最高の条件の中で「第3回小山6月祭」が栃木県小山市で開催されました。

ブラジルでは、6月にキリスト教の主要な聖人の日が集中していることから、約半月に渡ってお祭り「Festa Junina(6月祭)」が行われます。「Festa Junina」は、もともと田舎のお祭りで、女の子はわらの帽子に三つ編みをして顔にはそばかす、男の子は農家の格好をして、「Quadrilha(クアドリジャ)」と呼ばれる踊りを皆で踊るのが風習だそうです。

今回の祭りは日本で行われたこともあって、「クアドリジャ」だけではなく、ブラジルを代表するサンバ、カポエイラ、フォホ・ダンスなども披露されました。私は個人的にカポエイラの技の数々に圧倒されましたが、一番の盛り上がりを見せたのはやはり「サンバ」でした。派手な格好をしたダンサーたちが出たとたん、会場から拍手とカメラのシャッター音が鳴り響きました(日本主催のイベントなら「写真・ビデオ撮影禁止」にされていただろうけど・・・)。

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この「6月祭」は広いグラウンドや野原で行われ、真ん中に高い柱を立て、そこから4方向に色紙や旗がぶら下げられ、周りにブースや屋台が並べられます。屋台にはブラジルの有名なカンジッカ、シュラスコ、焼きトウモロコシ、パステルやトロピカルフルーツジュースなどが並べられていました。個人的に「パン・デ・ケージョ(もちっとしたチーズパン)」を楽しみにしていたのですが、残念ながらありませんでした。その代わり、待ち望んでいなかったペルー料理の屋台がありました。ブラジル主催の祭りでペルー料理の「ポジョ・ア・ラ・ブラサ(鳥の丸焼き)やアンティクーチョ(牛のハツの串焼き)」を食べたのは本当に不思議な感じでした。

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私の故郷ペルーでも似たような地方祭りがありますので、会場を見たとき、懐かしい気持ちで心がいっぱいになりました。不思議なことにペルーにいた頃、祭りに対する特別な感情を持ったことがありませんでした。祭りはあって当たり前で、毎年同じ様な踊りやパフォーマンスがされるので、高校卒業後、祭りに参加しなくなりました。国の祭日であっても「祭り」に行くより、友人たちとディスコやキャンプに行くほうを選んでいました。

しかし、今回は「ブラジルの祭り」に参加して、故郷ペルーを思い出し、特別な気持ちで満たされました。この様な気持ちは、自分の故郷を離れ「当たり前が、当たり前でなくなった」ことによって湧いてきたと思います。日本で暮らして初めて自分の国の文化、習慣、風習などに敏感になり、文化交流イベントに楽しみを感じる様になりました。今の自分なら一生懸命、「日系文化」を残そうとした祖先たちの気持ちが理解できるような気がします。

百年以上前、日本から南米に移住した我々の先祖たちは様々な苦労を乗り越え、力を合わせたお陰で「日系社会」を築き上げ、「日本文化」、今でも発展し続けている「日系文化」を残すことに成功しました。1世紀過ぎた今では逆の現象が起ころうとしています。日本に移民した「日系人」の手によって、新た「ラテン社会」が築き上げられ、「国境を越えた多様なラテン文化」が残されていくと思います。

注: 小山の「ブラジル郷土祭」このイベントは日系人就労者を斡旋している派遣業者が企画し、スポンーサー等を募って実施しているところに特徴があります。http://willie.cocolog-nifty.com/que_tal_este/2008/05/3_arraial_de_oy_c5b1.html


橘谷 エルナン: 日系ペルー人、29歳。獣医(リマのサンマルコス国立大学で獣医学科卒)。現在、日本財団の奨学生として小倉学園・新宿鍼灸柔整専門学校に在籍、大学院生。 詳細はブログを参照:http://blog.canpan.info/heiji

© 橘谷 エルナン