「米國日系人百年史」を読み直す~パイオニアたちの記録をたどって
第8回 南部加州の日系人~その4

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1000人以上にのぼる個人史が集積
米國日系人百年史は、第二篇で各州における日系人の足跡を追っていて、そのなかでカリフォルニア州が約半分を占めている。一方の足跡については各州、各地域ともページのほとんどを数多くの日系人の個人と一部団体の紹介で埋めている。
その数は、1000人以上にのぼる。実際にどのような形でこうした情報を集めたのかは不明だが、編集責任者の加藤新一氏が直接インタビューなどに走り回ったことは記録に残っている。
南カリフォルニアでも100ページほどをこうした個人などの紹介にあてている。そのスタイルはほぼ決まっている。
「職業など肩書き」、「氏名(日本語とローマ字表記)」、「日本での出身県」、「アメリカでの住所」が列記される。そして、本文では、出身地と生年月日と両親の名前と家族構成からはじまり ...