Descubra a los Nikkei

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アメリカ東海岸唯一の文芸誌『NY文藝』―その7/9

その6>>

花江マリオはニューヨークの領事館に勤め、後にペルーの領事館へ転勤している。彼の創作は7編で、他に戯曲も書いている。作品は太平洋戦争に絡むもの、一世と二世の関係を描くもの、南米の日系社会を扱ったものに分けることができる。

「曲芸師」(第2号)と「呪いの果て」(第5号)は太平洋戦争が外国にいる日本人に与えた致命的な影響を描いている。「父と子」(創刊号)は、しばしば日系日本語文学のテーマとなる「帰米二世と父」の問題をニューヨークの黒人街に住む父と子の生活を通して扱っている。

「リベラルター市盛衰記」(第9号)はゴム採取のため日本人労働者の一行が、ペルーから険しい峠を越えてアマゾン川上流へと移動する物語で、よく計算された構成をもち緊迫感を生み出している。戯曲「さぎ師現る」(第8号)はボリビアの日系社会を舞台にした、砂金と銅鉱脈発見にまつわる詐欺師の話で、ユーモアの効いた作品となっている。

伊藤新子は留学生で、7編の創作を書いた。それらは戦後間もなくアメリカへ渡った日本の学生たちが多民族都市ニューヨークの生活から学んだものを明らかにしている。伊藤の場合、それは恋と友情、黒人差別、高齢者と死の問題などである。

「Bilinguist」(第3号)は白人学生に失恋する日本人女子留学生を描く。「夏から冬へ」(第11号)は若々しい出版社社長に愛を求めた留学生が性的不能を告白されて自責の念に駆られる物語である。「夏の職場」(第10号)の中でも女子留学生がアルバイト先の日系企業の上司に淡い想いを寄せている。しかしこの作品は日系企業における様々な人間関係に焦点を当て、一種の比較文化論になっている。

「若い群像」(第5号)では黒人女性の失踪が、アパート事務員の黒人差別のことばと重なって主人公の留学生に大きな問題を提起し、「エルサの死」(第6号)では強い死への願望を持つ移民の老女の皮肉な死が生と死の意味を改めて考えさせる。「エルサの死」は物語の結末が巧みな、印象深い作品である。伊藤の作品には明るさ、軽快さが漂い、作品世界の奥行きや拡がりは見られないが、未来に向かう若い世代の爽やかさが感じられる。

留学生であり、後に大学で教えていた林徹磨は3編の創作を書いたが、そこでの主要なテーマは人種差別、とりわけ黒人、ユダヤ人、日本人などへの人種差別である。

「新しい発見」(第5号)は会社の中の人種差別をアルバイト職工として働く日本人留学生の体験を通して明らかにする。留学生が最後に達する結論は「我々は不平等に生れ不平等な才能の下に不平等な人生を送る。それにくじけず与えられた才能の限りその可能性を開拓すること。より恵れぬ星の下で生れた人を助けること……これこそ不平等な人生を歩む力強いモットーであろう」ということである。ただ、主人公の結論が「才能と顔と運命」の相違の強調に基づいていること、また差別問題の解決を個人的な努力にのみ求めているなどの点で問題があるといわざるをえない。

「冬来りなば……」(『丘のひと』第1部)(第6号)は南部の大学に就職した日本人教師が体験する、プアホワイトによる激しい人種差別を描いている。

相馬真知子(1931-)は京都府舞鶴で生まれ、20歳の時に水原秋桜子の句誌『星恋』、京都ホトトギス派の『京鹿子』に作品を発表した。後に『文芸首都』『近畿文学』の同人となる。1957年にガーデナーの帰米二世と結婚してカリフォルニアへ行った。渡米後も作品を書き続け、『南加文藝』や日系新聞『羅府新報』『日米時事』などに創作、エッセイ、詩を発表した。『婦人公論』の「ロサンゼルス支部だより」も執筆している。現在、カリフォルニアのパサデナに住む。

3編の創作を載せている山中の関心は親と子、夫婦といった家庭内の人間関係である。他の同人たちが社会意識の強い作品を多く発表していることとは対照的である。「或る父と子」(第7号)ではアメリカにいる父と30年振りに再会した息子の違和感と、妻の優しい配慮による心の安らぎが描かれている。物語は淡々と進むが読む人の心を打つ。「死の周り」(第9号)では死が近い父を日本に見舞う娘が主人公である。父に対する彼女の愛と距離の交錯が印象的である。

以上の同人の作品の他に、夢破れた年配の独身男性の再婚を描く田中儀一「犬の毛」(創刊号)、性に溺れて全ての貯えと命を失う、1930年代の一人の一世の男性を語る河内芳夫「アメ呆け」(第10号)などがある。

その8>>

* 篠田左多江・山本岩夫共編著 『日系アメリカ文学雑誌研究ー日本語雑誌を中心にー』 (不二出版、1998年)からの転載。

© 1998 Fuji Shippan

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Sobre esta serie

Muchas revistas en japonés de origen japonés se perdieron durante el período caótico durante y después de la guerra, y fueron descartadas porque sus sucesores no podían entender el idioma japonés. En esta columna, discutiremos ``Yokkaku'', que fue llamada revista fantasma porque solo tenía un nombre pero no pudo encontrar la versión real, así como revistas sobre campos de concentración que faltaban en los registros estadounidenses porque eran japonesas. revistas y revistas sobre inmigrantes de posguerra. Presentaremos los títulos de las revistas incluidas en la colección de revistas literarias japonesas estadounidenses, como las revistas literarias que se han agregado.

Todas estas valiosas revistas literarias no se almacenan juntas en una biblioteca, sino que fueron tomadas prestadas de revistas privadas y se completaron con la cooperación de muchos artistas literarios japoneses-estadounidenses.

*Reimpreso de Sadae Shinoda e Iwao Yamamoto, "Investigación sobre revistas literarias japonesas estadounidenses: centrándose en las revistas japonesas" (Fuji Publishing, 1998).

Conoce más
Acerca del Autor

Profesor emérito de la Universidad Ritsumeikan. Se especializa en literatura japonesa americana y canadiense. Sus principales logros incluyen la coautoría de "Lectura de literatura europea moderna" (Yuhikaku, 1985), la coedición de "Colección de revistas literarias japonesas americanas", 22 volúmenes, volumen 1 independiente (Fuji Publishing, 1997-1998) y coautor de ``Literatura canadiense japonesa de posguerra'', "Sociedad y cultura" (Fuji Publishing, 2003), coeditado "Cultura japonesa en América del Norte y del Sur" (Jinbun Shoin, 2007), cotraducido "Hisae Obras de Yamamoto: "17 Monji" y otras 18 obras" (Nagumo Do Phoenix, 2008).

(Actualizado en enero de 2011)

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