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特別座談会: 四世ビザはどうあるべきか?=日伯交流の将来担う人材育成の枠組みとして=

第5回 四世ビザに日本語4級という要件は必要か?

第4回を読む >>

【深沢】ところでパトリシアさんは三世?

【島野】はい。日本生まれの四世はたくさんいるんですよね。日本の永住ビザを取得していない在日の四世もたくさんいる。まずは、そういう日本国内にすでにいる人材をもっと大切にして、支援した方が良いと思います。

【深沢】日本生まれの四世が、二十歳過ぎて親の扶養を離れたらどうなるんですか?

【永井】そのまま延長が出来るんです。

【深沢】日本にいる限りは延長ができる?

【永井】就労も出来ますよ。

【深沢】日本にい続けるかぎりは―。

【永井】更新も、再入国許可をもらって一時帰国することも出来る。たしか再入国許可は最大5年ですかね。もしくは空港から出るときにみなし再入国からチェックして、1年以内で戻るか、ちゃんと手続きして5年以内に戻るかということで、ブラジルで生活することも可能です。

【深沢】例えば、親はブラジルに帰っちゃっても未成年の四世の子供だけ居続けることはできるんですか?

【永井】その点は大いに問題がありました。四世がもう大人になっていたらいいわけですが、子供の間に親が帰っちゃった場合の手続きっていうのが、以前は出来なかった。はっきりしたルールがないために、本人の希望に関わらずブラジルに帰国せざるを得なかったんです。在学中の日系四世に対し、引き続き日本で暮らすことを認める通達が出たのは2016年1月5日です。

【深沢】最近ですね。

【永井】だからリーマンショックの頃に、日本で育って日本語しか話せないから「ブラジルに帰りたくない」って言う高校生の子とかが、親が帰国を決めたので一緒に戻らないといけない事例が一杯起きた。

当時は子どもだけが残ることはできなかったので。今は改善されましたが、いま新しく帰ってくる人ってあんまりいないので、そういう問題は新しく発生しているわけではないんです。

【深沢】今回の四世ビザは「ブラジルにいったん帰ってきたけど、また日本に戻りたい」って言う人に対して「手を差し伸べてます」みたいな感じで日本政府は言ってますね。

【永井】ただ、本当にそういう制度になるためには、「何年間まで」という年次制限があったらまずいんですよね。「日本に住みたい」わけですから。

【深沢】2、3年間ではないですよね。

【永井】最初にN4(日本語4級)が必要ですし、住んでいる間に3級をとらないと更新が出来ない。いまのところ最長5年になってしまっている。そのまま住み続けることができるかどうかについては「追って検討」ということになっていて、はっきりしてない。だから、そういう人にとって使いにくい壁になっちゃってますよね。

日本語能力を証明するためには従来の日本語能力試験に加えて、J-TEST実用日本語検定(写真)も認められた。

【島野】第一、日本でサポーターがいないと、最初のビザが発給されない用件が入っている。

【深沢】そうそう。永井さんのコラム「三世ビザ問題」(4月14日付)を読んだときに、四世ビザでもそっくりな図式だと思いました。 三世ビザですら日本側の保証人になる人がいないと取れない。それなら、保証人と同じ様なサポーターを要件にしている四世ビザも取れないじゃないかと思った。

【永井】サンパウロ総領事館管轄以外では、三世ビザの申請には日本側の保証人が必要とされるので、それが難しくて事実上、申請する人はごく少ない。しかも保証人は親戚じゃないとダメで、入国管理局で面倒な手続をして「在留資格認定証明書」という書類を取ってもらわないといけない。それが免除されているのは、在サンパウロ総領事館管内だけ。

逆に言えば、サンパウロに住んでいれば日本に手続をしてくれる親戚がいなくてもいいんですけど、その代わりに雇用契約書がいるんですよね。それがある種、問題になっている。

だって、ビザ申請に雇用契約書の提出が必要だから、結果的にみな派遣会社を通さなくてはいけない。なかなか個人で日本の会社と雇用契約を結ぶことは難しいじゃないですか。

【永井】CIATEで一応ハローワーク(日本の公共職業紹介施設)みたいな役割を果たして紹介してはいるんです。ですけどハローワークにある仕事ってみんな、日本に住んでる日本人が応募してくるんですよ。そうするとライバルが皆そういう人になっちゃう。

そのリストって言うのは、「ポルトガル語できれば日本語できなくてもいい」って言う仕事は基本的に無いわけですよ。CIATEが紹介できる要件がありまして、その中に「住居が確保できること」っていうのがあるので、近くに親戚が住んでいるか、寮がある会社じゃないと応募できない。ハードルがめちゃくちゃ高いわけですよね。

「寮があって日本語できなくてもいいです」なんて募集は、いままで3つだけ。その3つが来たときは応募が殺到したんです。で、いざ応募してみたら「うちはタガログ語ができるひとだったら日本語できなくてもいいんだけど、ポルトガル語じゃダメです」って(笑)

【深沢】はっはっはっ(笑)

【永井】何でこっちに送ってきたんだろうって(笑)

【島野】国が違う(笑)

【永井】だから基本的には「寮あり、日本語無用」の求人は無いんです。

【深沢】永井さん、今回の四世ビザで行ける人はあんまりいないんじゃないですかね? 7月から制度は開始しているのに、最大の日系人を抱えるサンパウロ管内から誰も四世ビザで日本へ行っていない状況は、あまり先行きの良い感じではないですね。

【永井】日本語などの要件が厳しいので、行ける人はすごく限られてますよね。そもそも日本語4級を持っている人が、どのぐらいブラジルにいるのかっていうのもあります。年齢制限も30歳までで、結婚してたらもうダメですよね。家族帯同できないわけですから。選択肢に入らない。

【深沢】下地議員の講演会の質疑応答で、「4万人を日本へ送った」という某派遣会社の方が、「三世にはとにかく悩まされた。絶対にN4があったほうがいい」と断言していましたよね。重い言葉だなと感じました。派遣会社ばかり悪者にされがちですが、三世らも負けていませんよね(笑)、実際は。

【永井】そうですね。

【深沢】あと、質疑応答で「日本語のN4ではなく、英語検定でもOKにしてくれないか」という要望が上がっていたのは、興味深かったですね。サポーターの中には英語が出来る人もいるでしょうから、英語でも良くすれば、かなり優秀な人材まで日本に行くようになるかもしれないなと、ちょっと夢想しました。

第6回 >>

 

* 本稿は、ニッケイ新聞(2018年8月24日25日付)からの転載です。

 

© 2018 Masayuki Fukasawa / Nikkey Shimbun

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Sobre esta serie

四世ビザが成功して五世、六世まで訪日就労しながら日本文化を学べるようになるならば、この査証制度は日系社会の将来を左右する大事な制度ではないか――そんな問題認識に基づいて、元デカセギ子弟で帰伯後にブラジルで弁護士になった島野パトリシアさん、デカセギ対応の最前線にいる国外就労者情報援護センター(CIATE)の専務理事・永井康之さんを迎えて、ニッケイ新聞の深沢正雪編集長と座談会を行った。

(※この座談会は2018年6月に実施され、その後の事情の変化を反映するために加筆訂正したもの。ニッケイ新聞からの転載。)