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日系社会における日本語教育・学校運営について

2009年1月24・25日の二日間、パラグアイの北部、ブラジルと国境を接するアマンバイ地区・ペドロ・ファン・カバレーロ市で、日系社会全国 10校の日本語学校と、首都アスンシオンのバイリンガル校・日本パラグアイ学院の日本語教師、合計約50名と日本人会関係者10名が参加して、恒例の日本 語教師合同研修会が開催された。

また、講師の一人としてブラジルのマリンガ市に日本語教育専門で国際協力機構から派遣されている、シニアボランティアを招き移住100周年を迎えたブラジルの日本語教育の実情も聞くことが出来た。

次に、日本語学校を運営する日本人会関係者の検討会の主な内容と、マリンガ日本語学校の状況をまとめてみた。

日本語教師はボランティアか? また、教師不足への対応は?

これまで、一世の日本語教師はわずかな謝礼で、多くはボランティア精神で働いていた。現在、各日会は教師の勤務時間から考えれば、また現地の給与水準で考えれば良い給与を払っていても、男性の教師が家庭を持って養えるほどの給与は払ってはいない。

例えば、日本語教師の給与は300ドルから400ドル程度で、現地労働者の最低給与250ドルよりは高い、しかし、当地日系人の平均所得、また日本 の出稼ぎと比べるとやはり低い。その結果、日本語学校はいつも教師不足であり、日本語学校が活動の大きな部分を占める日本人会は、常に学校運営に悩むこと になる。

例えば、日本語教師に月1000ドル払えば、教師不足は解決すると言われるが、その支払を可能にする学校の運営方法はあるのだろうか?また、ほとんどの日本語教師は正規な労働契約も結ばず、社会保険にも入っていないのが実情だ。

パラグアイには日本語教師を育てる大学の日本語コースは無い。その為、現在の日本語教師の中には教師資格を所持していない人が多い。資格を持つ教師 が日本語学校に就職することで適正な待遇がとられるまで、日本語教師不足で悩むのか?待遇をまず改善して、優秀な教師を向かえる、または育てるのか?卵が 先か、鶏が先か?の議論になる。運営者側からまず変わらねば、教師不足の解決は無理であろう。

非日系教師を育てることが必要か?また将来の学校運営形態は?

現地の日本語教師の給与と、日本での出稼ぎ収入とでは比べ物にならないため、日本語教師の日本行きを止めることは出来ない。その結果、いっそのこと 非日系の日本語教師を育てたほうがよいという考えも生まれてきた。日本語教師の給与はパラグアイ人の仕事とすればよい給与だ。また、非日系教師は本人が日 本語を学ぶのに苦労しているので、家庭で日本語を使わぬ生徒に適切に教えることもできるだろう。

どこで非日系の日本語教師を探すのかという意見も出たが、移住地の日本語学習者や、アスンシオンでも非日系で日本語能力試験2級を受かる人がいる。それらの人が教師研修をつめば、幼稚園や小学校低学年の立派な日本語教師になるであろう。

また、日本語学校の将来の運営方法を考えた時、日本語教師の待遇と身分保障を可能にするのは、次の二つの方向があるのではないか?一つは、日本語学 校を当地文部省認定の学校にし、義務教育にあわせて日本語・日本語文化教育を行うバイリンガル校形式。あと一つは文化センターのように日本語・日本文化だ けでなく、英語、フランス語など各種言語、また折り紙、生け花、日本料理、囲碁、柔道、空手、合気道など日本の文化・スポーツ、またピアノやバイオリン、 現地のダンス、楽器まで幅広く教える総合文化センター形式であろう。

各日本語学校担当理事の任期に問題はないか?

これまで、各日本人会では学校運営を担当する理事が、任期の2年ごとに変わるのが普通だが、これでは望ましい学校運営の実現は難しい。

ある日本語学校は生徒が50名に足らず、教師も少ない。そのため全国の日本語学校生徒が参加する、日本語お話・スピーチ・コンテストで良い成績を、 長年おさめることが出来なかった。しかし、その学校を運営する日本人会が、教育熱心なある人に教育担当理事を8年間任せ、また日本で教師を退職した方を日 本語学校校長として招き、日本人会全体で教育の改善につとめた。その結果、昨年度スピーチ・コンテストではその学校から5部門に4人が出場し、3人が1 位、あと一人も入賞の好成績を残した。

教育担当理事の任期に関しては、各日本人会は再考する必要がある。

日本語学校・教師はインターネットを有効利用してはどうか?

今回の研修では、各学校の教師がそれぞれ教材作成に工夫をし、長年の経験を教材に生かしていることが判った。その教材をデータ化し、インターネット を通し全国の日本語教師が有効利用する案がでた。これが実現すれば、教師の教材造りの労力も節減され、教材のレベルアップも可能になるであろう。

また、教師にはお互い共通した問題と悩みがある。それを互いの意見を交換することにより、より良い解決方法を探すことが出来るグループメールを作ることが提案された。

日本語教材の共同作製について?

当地日系社会には生徒が50名程度の小さな学校が4校ある。それらの学校は教材、例えば、漢字練習用のマス目ノートを作るのも割高になる。出来れ ば、連合会でまとめて作り全国の学校に提供することが、また、多くの教師が日々の教材をコピー機で作成しているが、共通の教材を作り、販売してくれると教 師も助かることが提案された。

ブラジルの日本語学校の成功例

ブラジル国マリンガ市は人口35万人(内日系は15,000人:全体の4.2%)、そこにある日系文化体育協会は会員800世帯で、各種スポーツ・文化施 設を持ち、また8日間で10万人が入場するといわれる「ニッポ・ブラジレイロ」の行事も行い、ブラジルでは最も活動が盛んな日系文化協会といわれている。

マリンガ日本語学校の生徒数は2000年の35人から、140名まで増えた。これはマリンガ地区にあるほかの12校の日本語学校の生徒が全て減って いる中で特異な現象といわれる。地区全体では学校が13校、教師は22人、生徒が約400名で、教師1名に生徒20名程度という学校がいくつもあるそう だ。

マリンガ日本語学校が成功した原因は日本語だけにとらわれず、日本文化に関連した行事を広く取り入れていることだと言われた。例えば、日本語学校の 特色ある行事「ファッションショー」では、これまで毎年、【日本の着物の変遷】、【日本とスポーツ】、【よさこいソーランの歴史】、【移民100周年】な どのテーマをとりあげ、600人近い人の前で、幼稚園から中学生までの生徒が協力し出演している。これを見て、入学を希望する子どももいる。

また、ブラジルに多くある日系文化体育協会では世代が3世、4世と進むうちに、若い世代が文化協会から離れ、1世が苦労して作り上げた施設も維持困 難になり、処分せねばならないところもあるという。マリンガ文化体育協会では、かつて文協から離れていた4世・5世の若い世代を協会に引きよせたのは、優 れたスポーツ施設のほか、「和太鼓」と「よさこい・ソーラン」などだといわれる。このように、特色を出し、また特色を生かした日系団体が生き残り、今後は 発展するのであろう。

加えて、マリンガ日本語学校には「リーダ会」という特色ある活動もある。日本語学校の中学生からリーダ会に参加するが、この会には日本語学校を卒業 した高校生や大学生も参加し、年齢をこえて互いに切磋琢磨し、リーダの育成を目指している。このリーダ会は日本語学校の体育祭、お話大会などにも実働部隊 として参加し、常に日本語学校と日系社会の中間をになっている。また、この活動を通し、将来の日系社会と、ブラジル社会を切り開くリーダの育成を目指して いる。

パラグアイでは、このようなブラジルの成功例を参考に、新しい生徒にアピールする特色ある行事、また生徒と卒業生の参加意識を促進するさまざまな活 動への取り組みを検討し、実施する価値は十分にあると思われる。ただ「日本語を教える」という目的意識だけでは、日系社会の少子化、また文化と価値の多様 化が進む現在、日本語学校が生き残ることは難しい。

加えて、まだ給与や待遇面で恵まれないパラグアイの日本語学校教師にとっても、「この学校の、またこの日系社会の一員であることが誇りである」と思わせるような仕掛け作りが必要ではないだろうか。

*本稿は、パラグアイ日本人会連合会(ディスカバー・ニッケイの協賛団体)が協賛団体の活動のひとつとして、当サイトへ寄稿したものです。

 

© 2009 Federación de Asociaciones Japonesas del Paraguay

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