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日本人俳優、ハリウッドでの挑戦 その2

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テレビドラマ「ヒーローズ」で一躍ブレイクした日本人俳優マシ・オカ。彼は劇中で、東京在住のサラリーマンを演じている。しかし、オカ本人は幼い頃 にアメリカに移住してきたため、日本人よりもむしろ日系人に近い。オカの父親を演じるのは日系アメリカ人俳優のジョージ・タケイ。そして、その若い頃を演 じているのが、日本からハリウッドをめざして渡米してきた尾崎英二郎さんである。

彼のアメリカとのかかわりは大学生時代に遡る。交換留学生として渡米し、アメリカの大学で経済学を学びながら、英二郎さんは自分の将来について思いを巡らせていた。そして、ある演劇学校での日々を記録した本を読んだことがきっかけとなり、ニューヨークに演劇留学を望むようになる。しかし、ニューヨークに行くまでもなく、東京にも彼が憧れるサンフォード・マイズナーの流れを汲む演劇学校があることを知り、モデル事務所での通訳、英会話学校での講師を経た後に、その学校で演劇の勉強を始めた。1998年には「ザ・ウィンズ・オブ・ゴッド」という、太平洋戦争での特攻隊を描いた舞台の仕事で、ニューヨーク公演に参加。2年目の公演では5紙の劇評で評価される。この批評で手応えを感じた英二郎さんは、帰国後、本格的にアーティストビザの取得に動き出そうと決めた。

日本に戻り、いつでもアメリカに飛び出せるように、事務所を辞めてフリーランスになった彼のもとに、ブラジルの日系移民を描いた映画の話が舞い込ん だ。主演は日系アメリカ人女優のタ厶リン・トミタ。「『ジョイラッククラブ』や『ピクチャーブライド』で素晴らしい女優さんだと思っていましたから、彼女が出るというだけで僕のモチベーションは上がりました」と英二郎さんは話す。しかも、共演を終えた後、タ厶リン・トミタ本人からトム・クルーズ主演の日本を舞台にした映画の情報を聞かされた。それが「ラストサムライ」だった。渡辺謙の息子役に挑戦するも惜しくも役を逃してしまう。それでも、その役にキャスティングされたのが当時は無名だった日本人青年だったことに、英二郎さんは励まされたと言う。「やはり、ハリウッドでアメリカンドリームは叶うんだ、と勇気が出ました」

「ラストサムライ」を一度は諦めかけたものの、やはりどんな役でも自分がその映画にかかわった足跡を残したいと思い直し、戦闘シーンに登場する百人の兵士の役をつかむことができた。

思い直した理由として、英二郎さんは「日本人を中心に扱う映画が、次にいつ作られるかわからない。松田優作さんの『ブラックレイン』の前は、早川雪洲の時代にまで遡る」と説明する。そして、「ラストサムライ」から「硫黄島からの手紙」へ。「硫黄島」では、東京でのオーディションに何とか参加したものの、役を逃してしまう。しかし、クランクインの4日前に声がかかり、大久保の役を手に入れることができた。そして、次の挑戦はハリウッドでのエージェンシー獲得だった。「硫黄島」がアカデミー賞にノミネートされた段階で、108社のエージェンシーに手紙を送った結果、その中の1社が面接をする前にNBC のドラマのオーディションに送り込んでくれたのだ。しかし、ここで障害になったのはビザだった。彼はまだO-1(アーティストやスポーツ選手が対象)ビザを取得していなかったのだ。

最初の役は断念したものの、しばらくして同じ番組の別の役でオファーが来た。今度はNBCの法律部門も彼の力になってくれ、ビザが発給される10月まで撮影を待ってくれることになった。英二郎さんのビザ待ちをしたドラマこそが「ヒーローズ」だった。

今はビザの問題も解決し、ハリウッドでの次の1歩を踏み出そうとしている英二郎さん。そして、ハリウッドでの自分にとってのライバルは日本人俳優で はなく、アジア系アメリカ人俳優だと断言する。演技力は当たり前、監督の演出を瞬時に理解し、自分からアイデアを出せるくらいの英語力を持ち合わせていなければ、他のアジア系俳優に日本人の役でも簡単に持って行かれるのだと常に自分自身に言い聞かせている。

今後、出演したい映画について聞くと彼は「日系移民をテーマにした作品」と即答した。実は、過去にブラジル移民の映画に出演しただけでなく、日本でもブラジル移民を主役にした「ハルとナツ」というNHKのドラマに出演したことがあり、日系移民をテーマにした作品に縁が深い。今後も第二次大戦で米軍に 従軍した日系人などを演じてみたいのだそうだ。日系一世や二世の血のにじむような苦労があって、アメリカにおける日系社会の礎が築かれた。彼らの足跡を作品に残すことで、日本人としての自分がアメリカに迎えられた感謝を形にすることができると彼は考えているのかもしれない。

© 2007 Keiko Fukuda

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Acerca del Autor

Keiko Fukuda: Oriunda de la prefectura de Oita, egresada de la Universidad Internacional Cristina. Trabajó para una editorial de revista informativa en Tokio. En 1992 viajó a los Estados Unidos y trabajó como jefe de edición en una revista dedicada a la comunidad japonesa durante 11 años. Es freelance desde 2003 y actualmente escribe artículos para revistas focalizándose en entrevistas a personalidades. Publicó junto a otros escritores “Nihon ni Umarete” (nacido en Japón), Editorial Hankyu Communications. Sitio web: https://angeleno.net

Última actualización Julio de 2020

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