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孤独な望郷 ~ フロリダ日系移民森上助次の手紙から

 第39回 すごい人だった、伯父助次

Ryusuke Kawai

南フロリダの大和コロニーの一員として渡米、コロニー解体後もひとり最後まで現地にとどまり生涯を終えた森上助次は、戦後、夫(助次の弟)をなくした義理の妹、岡本みつゑさん一家にあてて膨大な数の手紙を送り続けた。これまでその手紙を紹介しながら助次の半生をたどってみたが、この手紙は、みつゑさんの二女で助次の姪にあたる三濱明子さんが長年保管してきたものだった。京都府木津川市に住む明子さんに、手紙をあらためて読み直してもらい、伯父の助次についてきいてみた。

孤独な望郷 ~ フロリダ日系移民森上助次の手紙から

第38回 アメリカに来て70年、長い夢だった 

Ryusuke Kawai

南フロリダの大和コロニーの一員として渡米、コロニー解体後もひとり最後まで現地にとどまり生涯を終えた森上助次は、戦後、夫(助次の弟)をなくした義理の妹一家にあてて手紙を書きつづける。さまざまな病をかかえ、体調を崩しながらもアメリカに来てから70年目を迎えたことや、数えで90歳となったことに感慨を覚え、故郷を去って以来一度も会わず先に逝った父母や兄弟のことを思い涙ぐむ。その一方でこれまでの年月を振りかえり、「何もできなかった」、「長い夢にすぎなかった」と嘆息する。

孤独な望郷 ~ フロリダ日系移民森上助次の手紙から

第37回 地獄の門一つ手前で助かる

Ryusuke Kawai

南フロリダの大和コロニーの一員として渡米、コロニー解体後もひとり最後まで現地にとどまり生涯を終えた森上助次は、戦後、夫(助次の弟)をなくした義理の妹一家にあてて手紙を書きつづける。土地寄付の記事が新聞に出たため、アメリカ国内だけでなく日本からも含めて百通近くの手紙が来たが、そのほとんどが「金の無心だ」と呆れる。体が自由に動かないといいながらもトラクターに乗ることもあるようだが、あるとき溝にはまって転倒し投げ出された。「地獄の門一つ手前で助かった」という。

孤独な望郷 ~ フロリダ日系移民森上助次の手紙から

第36回 最後の生き残りになった

Ryusuke Kawai

南フロリダの大和コロニーの一員として渡米、コロニー解体後もひとり最後まで現地にとどまり生涯を終えた森上助次は、戦後、夫(助次の弟)をなくした義理の妹一家にあてて手紙を書きつづける。1973年11月、87歳になってだいぶ体のあちこちが痛むなど不調を訴えている。少し歩くのがやっとのようだ。農作業も難しくなってきたから注文した種は送らなくていいという。新しいトレーラーハウスを購入、湖水を見下ろす丘の上に据えた。近くに住む古くからの同胞が亡くなり、とうとう昔からの日本人はひとりになった。

孤独な望郷 ~ フロリダ日系移民森上助次の手紙から

第35回 土地を寄付、将来公園になるという 

Ryusuke Kawai

南フロリダの大和コロニーの一員として渡米、コロニー解体後もひとり最後まで現地にとどまり生涯を終えた森上助次は、戦後、夫(助次の弟)をなくした義理の妹一家にあてて手紙を書きつづける。所有する森林にはさまざま鳥たちが集まってくると満足。アメリカでの植栽事業に意欲を燃やし、檜の苗木を5千本植え、パイナップルの苗は、広い土地にひとりで這いずるようにして植えていったという。地元の郡へ土地を寄付し、それが公園化されることになると報告。一方、日本の故郷にも同様の申し出をしたがなにも返事はなかったと憤る。

孤独な望郷 ~ フロリダ日系移民森上助次の手紙から

第34回 急速な開発、田舎に移りたい

Ryusuke Kawai

南フロリダの大和コロニーの一員として渡米、コロニー解体後もひとり最後まで現地にとどまり生涯を終えた森上助次は、戦後、夫(助次の弟)をなくした義理の妹一家にあてて手紙を書きつづける。回想はますます時を遡り、幼いころ宮津藩の飛脚だったという祖父が語ってくれた話を思い出し、伝える。一方、フロリダの開発は急速に進み、訪れる人はますます増え、まわりの住宅開発も盛ん。自然を好む身としてはもっと田舎へ移りたくなったという。

孤独な望郷 ~ フロリダ日系移民森上助次の手紙から

第33回 自分の墓は自分できめる

Ryusuke Kawai

南フロリダの大和コロニーの一員として渡米、コロニー解体後もひとり最後まで現地にとどまり生涯を終えた森上助次は、戦後、夫(助次の弟)をなくした義理の妹一家にあてて手紙を書きつづける。体の不調や痛みなどを訴えることが多くなった助次だが、日本に種子を注文するなど、畑仕事は断続的につづけている。一時は、なにも読む気力がないといっていたのが、読書欲がでたのか日本に本や雑誌を注文している。例年と違い1972年の誕生日には、だれも祝いに来てくれなかったという。

孤独な望郷 ~ フロリダ日系移民森上助次の手紙から

第32回 とうとう一度も帰国しなかった

Ryusuke Kawai

南フロリダの大和コロニーの一員として渡米、コロニー解体後もひとり最後まで現地にとどまり生涯を終えた森上助次は、戦後、夫(助次の弟)をなくした義理の妹一家にあてて手紙を書きつづける。京都で天理教の活動をする義妹の生活を心配しながら見守っている。甘酸っぱくて苦みのあるフロリダのグレープフルーツのすばらしさを自慢。帰る帰るといいながら、これまで一度も日本に帰らなかった自分の人生を振り返っている。

孤独な望郷 ~ フロリダ日系移民森上助次の手紙から

第31回 日本は戦争には負けたが……

Ryusuke Kawai

南フロリダの大和コロニーの一員として渡米、コロニー解体後もひとり最後まで現地にとどまり生涯を終えた森上助次は、戦後、夫(助次の弟)をなくした義理の妹一家にあてて手紙を書きつづける。1972年の1月、グアム島で確認された旧日本軍の軍人、横井庄一のことを知り思いを寄せる。アメリカのヒッピー文化について触れ、若い男性が髪を伸ばし女性のようになっているのに目を見張り、相変わらず日本から野菜の種を送ってもらい畑仕事に精を出す。

孤独な望郷 ~ フロリダ日系移民森上助次の手紙から

第30回 弟も死にとうとう一人に 

Ryusuke Kawai

南フロリダの大和コロニーの一員として渡米、コロニー解体後もひとり最後まで現地にとどまり生涯を終えた森上助次は、戦後、夫(助次の弟)をなくした義理の妹一家にあてて手紙を書きつづける。1970年は天候不順で作物は大きな影響をえたという。呼び寄せる予定だった姪の渡米ははっきりしなくなり、弟が死んだという知らせを受ける。すでに他界している妹のことも思い、とうとう自分が最後になってしまったと肩を落とす。

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About

日本のジャーナリスト、ノンフィクションライター。
ジョン・オカダの小説「No-No Boy」を読んだのがきっかけで、日本人移民、日系人について興味をもつ。もっと日系アメリカ人のみなさんに日本に来てほしいと願っています。 

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