Kojiro Iida

大阪商業大学教授。人文地理学・日本人移民史専攻。主要著作:『ハワイ日系人の歴史地理』(単著,ナカニシヤ出版)。『ハワイにおける日系人社会とキリスト教会の変遷』(編著,同志社大学人文科学研究所)。『北米日本人キリスト教運動史』(共著,PMC出版)。『在米日本人社会の黎明期』(共著,現代史料出版)。

(2010年4月 更新)

migration ja

来日就学生物語 ~マイグレーション研究会メンバーによる移民研究~

第6回 1930年代における広島市内の日系二世の分布と一世との関係

はじめに

本報告では、従来、利用されることの無かったと思われる『広島県滞在米布出生者名簿』(広島県海外協会、1932年、以下『出生者名簿』)を用いて、広島市内に在住する日系二世の分布の特徴を明らかにし、さらに彼らの年齢別・職業別人口構成と学校、さらに親にあたる一世とはどのような関係で市内に居住することになったのかについても考察したい。

1. 広島市内の二世の分布とその特色

ジョン・ステファンによれば、ハワイ日系二世の日本留学は1918年頃に始まり30年代に本格化した。38年当時、日本に4万人の日系人が滞在しており、そのうち1万4000人がハワイ出身者であったという(ステファン,1984,76 ...

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