日本文化に夢中:日本の伝統文化を極める“ガイジン”さんに、その魅力を聞くシリーズ
第8回 「茶の心が集中を教えてくれた」 - ブルース・シャーノフさん

半世紀以上にわたってロサンゼルスを拠点にアメリカにお茶を広めてきた裏千家の名誉師範、松本宗静(そうせい)さんには、3000人を超す弟子がいる。医療関連の福祉団体を運営する医師、ブルース・シャーノフさんも、その中の一人である。
京都で魅せられた茶の味
ブルースさんがお茶に出会ったのは、1999年、京都を旅した時だった。
「お寺と日本庭園を徒歩で回るツアーに参加した時に、どこのお寺でもお坊さんが、私たちツアー客にお茶を出してくれたのだが、いれる人によってお茶の味がそれぞれ違うことに感銘を受けた。それまで日本茶を飲んだことはあったが、馥郁とした香り、複雑な味わいを感じたのは初めてのことだった。これは是非、習ってみたいと思った」
ロサンゼルスに戻ってすぐに先生探しを始めたが、お茶の世界に知り合いもなく、インターネットも今ほど充実していなかったため ...