Masayuki Fukasawa
Born on November 22, 1965, in Numazu City, Shizuoka Prefecture, Japan. In 1992, he went to Brazil for the first time and worked as an intern at Paulista Shimbun (Japanese newspaper in Brazil). In 1995, he went back to Japan and worked with Brazilians at a factory in Oizumi-machi, Gunma Prefecture. He wrote a book, Parallel World (Ushio Publishing) about his experiences there and received Ushio Nonfiction Award in 1999. He returned to Brazil in 1999. Beginning in 2001, he worked at Nikkey Shimbun and became the editor-in-chief in 2004. He has been an editor-in-chief of Diário Brasil Nippou since 2022.
Updated January 2022
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特別座談会: 四世ビザはどうあるべきか?=日伯交流の将来担う人材育成の枠組みとして=
- By Masayuki Fukasawa
- 26 Nov 2018
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【永井】あれ、まだワーキングホリデー(WH)の話をしていないですけど…。
【深沢】ああ、そうだWH!
【永井】これは重要じゃないですか(笑)
【深沢】やっぱり日系人だけのビザ制度だと手落ちですよね。日本のことが好きなブラジル人にも日本を体験できるような制度としてWH、日伯の間で協定を結んで、ぜひ1万人くらいの規模でやってほしいですね。すでにアルゼンチン、チリでは始まっているんですから、ブラジルでも是非。
【永井】特に最近なんですけど、日系団体でもブラジルの人を排斥するわけにはいかないので、「入りたい、日本文化がすごい好きだ」とかいう人がいると入れることになってきてますよね。そうすると県人会だって「その県のことが好きだ」って人や、旅行をして好きになった人が入りたいんだって言えば、まあ、断りはしないということになるんじゃないかなと思います。あるいは五世、六世の問題もありますけど、例えばその県人子弟が日本に行こうとしても四世以下だと、研修に行くビザが無いわけんですよね。
【深沢】あ、そうなんですか。そうすると、県人会にも深く関係しますよね。
【永井】大学に入学して学生として行く場合は大丈夫です。ただ、県によっては働きながら研修をするという仕組みのところもありますよね。その場合例えば、なんか仕事で特殊技能を身につけていて技能のビザで行ける人…
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特別座談会: 四世ビザはどうあるべきか?=日伯交流の将来担う人材育成の枠組みとして=
- By Masayuki Fukasawa
- 19 Nov 2018
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【永井】でも日系人が伝統を残すのは何なんでなんしょうね。アジアの人の特徴なんですかね。
【深沢】ブラジル社会のベースとなる欧州文化と「違うから」というのと、僕が個人的に思うんですけど「差別されるほど文化やコミュニティは残る」っていうことじゃないかと。差別されるからお互いの反作用で文化が根ずく、残っていく。たぶん日本に行った日系人は、日本育ちの次世代になったら、酷い差別を日本人から受けなければ「ほぼ日本人」になってると思う。
日系人は血縁ですから、日本人が一番受け入れやすい人ではないかと思います。まったく血縁のない外国人よりも、日本人にとっては受け入れやすい。だから、まずはそういう人たちを中心に受け入れていって、うまく行けばほかの外国人受け入れにも拡大していく。
そして、日本で育った世代の一部がブラジルに帰ってきて、こっちのコロニアを活性化させるという循環が起きることを期待したいですね。
そうすれば、日伯関係のベースとなる日系社会を、両側で常に活性化し続けるような形になりますよね。日伯の間を行き来する人材を中心とする「緩衝地帯」のような日系社会を作る。そこから両国をつなぐような人材が生まれ続けるのが理想ですよね。
【永井】それが一番いい。すでに多くの日系人の家族は、ブラジルにも日本にも親戚がいる状況がある。それを踏まえると、行き来する人たちが前向きに…
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特別座談会: 四世ビザはどうあるべきか?=日伯交流の将来担う人材育成の枠組みとして=
- By Masayuki Fukasawa
- 12 Nov 2018
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日本のコンビニに日本人が働いていない?
【永井】日本の外国人統計を見ればわかりますけれど、私が日本からブラジルに来たときに、ベトナムの方って10万人くらいだったんですよ。それがこの3年でもう26万人になっている。16万人も増えちゃってるんですよ。だから、たまに一時帰国した人と話すと「日本のコンビニエンスストアにいっても、日本人なんか一人も働いていない」と。
【島野】中国人ですね。
【永井】中国の人とベトナムのひと。
【島野】インドとか。
【永井】インドと言うかネパールの人だと思いますね。だから、すごく増えてるんですよね。移民社会になってるんです、どんどん。
で、この前の新聞の報道なんかであったのとかも2025年までに50万人くらい増やすんだって言う話ですけども、そんなこと改めて宣言しなくても、ここ3年で16万人も増えていますよね。
毎年ベトナムから来る人の数もちょっとずつ増えていて、入れる年限が当初は3年だったんで、そろそろ今年あたりから帰り始める人が出てくるという予定ではあったんですけど、それが5年に変更しますとかですね。まあ最初3年から5年になって、5年から10年に変更になって。10年いたらもう帰る人いないと思うんですよね。
というか、多くの人は帰れないですよね。10年も住んで元のところに戻っても、人間関係も様変わりして…
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特別座談会: 四世ビザはどうあるべきか?=日伯交流の将来担う人材育成の枠組みとして=
- By Masayuki Fukasawa
- 5 Nov 2018
第7回を読む >>
【永井】そうなんですよね。だからブラジルの場合は面白いですけど、ブラジルで生まれたらブラジル人じゃないですか。で、日本で生まれてもブラジル人なんですよね。
まあ、いろいろ憲法が変わって一時期、外国で生まれると無国籍になっちゃう時期もありましたけれど、今は日本などの外国で生まれた子供でも、ブラジル人の子はみんなブラジル人になる。日本人の場合は、日本で外国人の子供が生まれた場合は日本人にはなれない。で、日本人の子が外国で生まれても届出しないと日本人になれない。
【深沢】日本で生まれ育って「日本しか知らないブラジル人」ていう世代が今結構出てきてるわけだし、その人たちが例えば帰化したいと思ったときに、割と簡単にできたらいいな、と。
【永井】そういう子は比較的帰化しやすいと思いますけど。
【島野】ただし、帰化したことで、なにか日本社会での扱いが変わるかというと、余り変わらない気がします。だから1月に日本に行ったんですけど、いろんなところを訪問して、保険会社で働いている私のような三世に会いました。顔はほぼ外国人なんですが「どうしても帰化したい」と言うんですよね。
「どうして?」って聞いたら、「日本人になりたいから」っていわれたんです。「でもね、あんまりメリットが無いのよ」って、いろいろ話してたんですけど。その人も良くわかってなくて、とにかく「日本社会にもっと受…
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特別座談会: 四世ビザはどうあるべきか?=日伯交流の将来担う人材育成の枠組みとして=
- By Masayuki Fukasawa
- 29 Oct 2018
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日本にも「呼び寄せビザ」があれば良いのでは
【深沢】それで思ったんですけど、大半の日系人には日本ですでに永住・定住している親戚がいるような状態ですよね。
だから、その人たちが「呼び寄せる」って言う形もありじゃないかと。で、その人たちが呼び寄せるんだったら、結果的にサポーター的な役割をすることになる。今回の制度でも、サポーターには「永住者資格」のブラジル人でもなれる訳ですから、日本の親戚と連絡をとってバンバンとサポーターになってもらって、その親戚が働いているところに仕事も紹介してもらうというのが一番ありそうですよね。
ところで、日本に「呼び寄せビザ」という制度はあるんですか?
【永井】呼び寄せビザというか、三世の方は呼び寄せる形でもいけるんですよね。日本在住の親族が在留資格認定証明書というのを法務省、まあ、入国管理局から取らないといけないので、それが呼び寄せなんですよ。
【深沢】呼びよせの手続きを簡単にして、幅広く出来るようしたらどうでしょうか?
【永井】ただし、ブラジルの制度にあるような「呼び寄せビザ」は無いんですよね。
【深沢】あー。
【永井】なんかの要件に当てはまらないと呼べないので。
【深沢】だからその例えば、三親等どころか、四親等ぐらいまで呼び寄せられるようにしたら良いのではないかと思います。(編註=本人はゼロ親等、両親が一親等、お…
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